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凡例
一、これは句作に有益と考えた先人の句を任意に選んで紹介するものである。
一、本年度は芭蕉の句を取り上げる。
一、紀行文中の発句は原則として取り上げない。
一、用字・表記とも原文を尊重するが、明らかな誤記は正し、通行表現に照らして不足な送りがなは補う。
一、やむを得ず通行字体に用いた熟語は〔 〕内に入れる。
一、音読・訓読符類は削除する。
最新
やどりせむあかざの杖になる日まで 芭蕉(笈日記)
バックナンバー
12月13日
やどりせむあかざの杖になる日まで
芭蕉(笈日記)
8月22日
このあたり目に見ゆるものは皆涼し
芭蕉(笈日記)
8月01日
時鳥啼や湖水のさゝ濁り
丈草(丈草発句集)
7月11日
蓮池のふかさわするゝ浮葉かな
荷兮(春の日)
6月05日
頓て死ぬけしきは見えず蝉の声
芭蕉(猿蓑)
5月17日
おうた子に髪なぶらるゝ暑さかな
園女(陸奥鵆)
4月21日
まとふどな犬ふみつけて猫の戀
芭蕉(茶のさうし)
3月16日
風呂敷に落ちよつゝまむ鳴く雲雀
惟然(鳥の道)
2月03日
鶯に手もと休めむながしもと
智月(續猿蓑)
1月18日
しかめたる鏡のかほの寒さかな
九節(有磯海)
2016年バックナンバー
12月13日
夕暮や浮世の空のいかのほり
秋之坊(春鹿集)
11月18日
別るゝや柿喰ひながら坂の上
惟然(続猿蓑)
10月25日
飛入の客に手をうつ月見哉
正秀(続猿蓑)
9月27日
幾人かしぐれかけぬく勢田の橋
丈草(猿蓑)
9月01日
子規顔の出されぬ格子哉
野坡(炭俵)
7月22日
京にても京なつかしやほととぎす
芭蕉(小春宛真蹟書簡)
7月01日
唇に墨つく兒のすヾみかな
千那(猿蓑)
6月07日
無き人の小袖も今や土用干
芭蕉(猿蓑)
5月27日
手のうへにかなしく消る螢かな
去来(曠野)
4月28日
鼻紙の間にしをるるすみれかな
園女(住吉物語)
2月26日
よくみれば薺花さく垣ねかな
芭蕉(続虚栗)
1月29日
越後屋に衣さく音や更衣
其角(浮世の北)
2015年バックナンバー
12月25日
鱈船や比良より北は雪げしき
李由(韻塞)
12月11日
夕顔や酔てかほ出す窓の穴
芭蕉(続猿蓑)
11月06日
鷹一つ見付てうれしいらご崎
芭蕉(笈の小文)
10月14日
海士の屋は小海老にまじるいとど哉
芭蕉(猿蓑)
09月04日
清瀧や波にちり込松葉
芭蕉(旅寢論)
07月31日
饅頭で人をたづねよ山桜
其角(五元集)
06月12日
十団子も小粒になりぬ秋の風
許六(『韻塞』)
05月15日
くやしさよ竹戸にとられたる衾
越人(左比志遠理)
04月21日
畳めは我が手のあとぞ紙衾
曾良(猿蓑)
03月20日
花の陰昼寢して見む敷衾
竹戸 (左比志遠理)
02月16日
波の間や小貝にまじる萩の塵
芭蕉 (おくのほそ道)
01月23日
物書きて扇引きさく余波哉
芭蕉 (おくのほそ道)
2014年バックナンバー
12月09日
庭掃きて出でばや寺に散る柳
芭蕉 (おくのほそ道)
10月21日
石山の石より白し秋の風
芭蕉 (おくのほそ道)
10月01日
むざんやな甲(かぶと)の下のきりぎりす
芭蕉 (おくのほそ道)
08月18日
塚も動け我が泣く声は秋の風
芭蕉 (おくのほそ道)
07月25日
一つ家に遊女も寝たり萩と月
芭蕉 (おくのほそ道)
07月02日
象潟や雨に西施がねぶの花
芭蕉 (おくのほそ道)
2013年バックナンバー
01月07日
年々や猿に着せたる猿の面
芭蕉(『薦獅子集』)
2012年バックナンバー
09月03日
草いろいろおのおの花の手柄かな
芭蕉(笈日記)
03月27日
雲雀より空にやすらふ峠哉
芭蕉(笈の小文)
01月31日
蓬莱に聞かばや伊勢の初便
芭蕉(炭俵)
2011年バックナンバー
10月26日
病鳫の夜さむに落て旅ね哉
芭蕉(猿蓑)
7月07日
結ぶより早歯にひゞく泉かな
芭蕉(新撰都曲)
2月08日
うたがふな潮の花も浦の春
芭蕉(いつを昔・真蹟懐紙・真蹟二見文台)
2010年バックナンバー
9月06日
まつ茸やしらぬ木の葉のへばりつく
芭蕉
6月16日
笠嶋はいづこさ月のぬかり道
芭蕉(おくのほそ道)
3月16日
山路来て何やらゆかしすみれ草
芭蕉(野ざらし紀行)
2009年バックナンバー
12月25日
はまぐりのいけるかひあれとしのくれ
芭蕉(真蹟自画賛)
8月25日
おくられつおくりつはては木曾の秋
芭蕉(曠野)
5月25日
郭公(ほととぎす)声横たふや水の上
芭蕉(藤の実)
2月16日
かげろふや柴胡の糸の薄曇
芭蕉(猿簑)
2008年 バックナンバー
11月10日
雪ちるや穂屋の薄の刈り残し
芭蕉(猿蓑)
8月08日
此松のみばえせし代や神の秋
芭蕉(鹿島詣)
6月09日
行駒の麦に慰むやどり哉
芭蕉(野ざらし紀行)
3月17日
命二ツの中に生きたる桜哉
芭蕉(野ざらし紀行)
1月07日
薦を着て誰人います花のはる
芭蕉(其袋・新春・元禄三)
2007年 バックナンバー
12月06日
冬牡丹千鳥よ雪のほととぎす
芭蕉(野ざらし紀行)
11月15日
初しぐれ猿も小蓑をほしげ也
芭蕉(猿蓑・冬・元禄二)
09月07日
酔うて寝ん撫子咲ける石の上
芭蕉(真蹟短冊・夏・貞享四)
07月03日
六月や峯に雲置クあらし山
芭蕉(杉風宛書簡・夏・元禄七)
05月29日
あやめ草足に結ばん草鞋の緒
芭蕉(おくのほそ道・夏・元禄二)
04月23日
一里はみな花守の子孫かや
芭蕉(猿蓑・春・元禄三)
04月11日
ちゝはゝのしきりにこひし雉の声
芭蕉(笈の小文・春・貞享五)
02月19日
梅若菜まりこの宿のとろゝ汁
芭蕉 (猿蓑・春・元禄四)
2006年 バックナンバー
12月25日
納豆きる音しばしまて鉢叩
芭蕉 (韻塞・冬・元禄三)
11月27日
葛の葉の面見せけり今朝の霜
芭蕉 (きさらぎ・冬・元禄四)
10月16日
白露もこぼさぬ萩のうねり哉
芭蕉 (真蹟自画賛・秋・元禄六)
10月02日
名月や門に指しくる潮頭
芭蕉 (三日月日記・元禄五)
08月28日
あかあかと日は難面も秋の風
芭蕉 (おくのほそ道・四季千句・いつを昔・卯辰集)
07月31日
夏来てもたゞひとつ葉の一葉哉
芭蕉 (笈日記・夏・貞享五)
07月10日
うき我をさびしがらせよかんこどり
芭蕉 (嵯峨日記・夏・元禄四)
06月13日
おもしろうてやがて悲しき鵜舟哉
芭蕉 (真蹟懐紙・夏・貞享五)
05月29日
月はあれど留主のやう也須磨の夏
芭蕉 (笈の小文・夏・貞享五)
05月17日
卯の花も母なき宿ぞ冷まじき
芭蕉(続虚栗・夏・貞享四)
05月02日
行く春を近江の人とおしみける
芭蕉(猿蓑・春・元禄三)
04月24日
ほろほろと山吹ちるか滝の音
芭蕉(笈の小文・春・貞享五)
04月01日
よし野にて桜見せふぞ檜の木笠
芭蕉(笈の小文・春・貞享五)
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