◆ 最新句 |
検温になれたるおでこ十二月 |
◆ 2024年 バックナンバー | |
12月 | 傘たたむ雨の枯木の明るさに |
11月 | 百坪が売りに出てをり木守柿 |
11月 | 昔ここに純喫茶あり冬ざるる |
10月 | 烏瓜わたし一人の散歩道 |
10月 | 黍嵐となりのトトロ来る気配 |
9月 | 井戸端に束ねてありぬ女郎花 |
9月 | 日陰れば黄をやや強め秋の蝶 |
8月 | 全員が欠席投句秋暑し |
8月 | 今日よりは秋の扇と思ひ手に |
7月 | 病葉を睡蓮鉢が受けとめし |
7月 | 団子虫歩み始むる夜涼かな |
6月 | 雨を聞くらし鈴蘭は鈴を振り |
6月 | その肩に螢とぶころかと思ふ |
5月 | ひなげしを五月生まれの我に買ふ |
5月 | 割烹着脱ぎ豆飯の座に直る |
4月 | 深悼す一人静は起立して |
4月 | 堅固なる針金ハンガー鴉の巣 |
3月 | 虫穴を出て校庭のひろびろと |
3月 | 陽炎や妻の散歩にさそはれし |
2月 | 春寒や遅々たる稿を読み返し |
2月 | うぐひすのラインスタンプ春近し |
1月 | 彼も亦すつかり白髪避寒宿 |
1月 | 言の葉をえらぶ仕合はせ初詣 |
◆ 2023年 バックナンバー | |
12月 | 重ね着の中のせがれの古着かな |
12月 | 冬の日や蟻の巣穴のまだ丸く |
11月 | 塵取りに遠くなりたる落葉掃く |
11月 | 塵取りに遠くなりゆく落ち葉追ふ |
10月 | 木犀に残る香を掃き人悼む |
10月 | 秋風の運んで来たる一つの訃 |
9月 | 虫聞いて寝床に戻る影法師 |
9月 | 縁先にをさなき客や草の花 |
8月 | 戦なき七十年余新豆腐 |
8月 | 手の届くものは少なし星月夜 |
7月 | 巣ごもりの備へ風鈴贈らるる |
7月 | 人の世を叱りつけたる日雷 |
6月 | 老いたれば子にしたがはん苔の花 |
6月 | 豆二葉豆のやうなる顔をして |
5月 | 英世像隆盛像も新緑に |
5月 | 散華とも見えて卯の花腐しかな |
4月 | 花冷えや政府専用機の帰国 |
4月 | 戦争のことを忘れず花仰ぐ |
3月 | 芹摘んで蒸気機関車にも乗りて |
3月 | 靴買うて赤子に青き踏む日かな |
2月 | 雪間よりはねたる泥が雪の上 |
2月 | 梅ふふむ乙女の爪のごと丸く |
1月 | 干し棹にタオル一枚松の内 |
1月 | 常の日の如くに出でて初日影 |
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