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2018年 バックナンバー
12月
白き息呑んで見舞ひの客となる
12月
父笑める毛布に小さく包まれて
11月
また母と大根洗ひをしてみたし
11月
棺持つのみの教師として時雨る
10月
栗のいが割れて姉妹のごとき顔
10月
柚子の香の手が大皿を運び来る
9月
鉦叩やすみ来し方振り返る
9月
鉦叩たたき行く末疑はず
8月
まだ眠りゐるや茗荷の花ななめ
8月
音立てて通路を塞ぐ書架の秋
7月
立話日傘ひろげてより弾む
7月
道尋ぬ巡査に日傘さかけて
6月
水馬の自在や亀の瀬に水に
6月
河鹿笛やめば瀬音のするばかり
5月
湯上がりの匂ふ卯の花腐しかな
5月
武者人形こはがりし子の二十歳かな
4月
二歩三歩後につれゐてうららなる
4月
読みさしの一書に春の日を容るる
3月
ものの芽の吹かれて影を持ちゐたる
3月
春雨や冷えやすき茶の捨てらるる
2月
梅ふふむ言ひ出すときを待つ如く
2月
東風吹かば水温まばと励まさん
1月
人を恋ふごと雪道を踏み淋し
1月
三人の子の父として初詣
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