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2009年 バックナンバー
12月
届きたる日差し枯木に浮浪者に
12月
初雪を踏んで願書の投函に
11月
棺持つほかなき教師片時雨
11月
冬囲ひしてもう誰も住まぬ家
10月
秋冷のゆるめば鮎の落ちくると
10月
退職の日の支配人胡桃干す
9月
水澄める池に小町の名をとどめ
9月
不孝者なりきよ夜学生なりき
8月
再会といふ愉しみに秋暑し
8月
花火見る別れの背中まるくして
7月
もの言はぬことに決めたる古扇
7月
手も足も不自由ゆゑに涼しき眼
6月
蟻の道むかし流人の島といふ
6月
延命を拒み梅雨なき町愛し
5月
リラ冷えや僧となりゆく友一人
5月
水面から文字摺草に風移る
4月
妻を得て子を得て蒲公英が咲いて
4月
山吹に夜雨をはじく色のあり
3月
春雷に明るくなりしベンチかな
3月
窓あけて吊しびなにも少し風
2月
足湯して女九人春浅し
2月
人の眼に接写レンズに梅白し
1月
向きあひて寒紅の口一文字
1月
雪に鳴る靴音にまづふるさとは
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