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2007年 バックナンバー
12月
二三言残し一炉に籠もられし
12月
もののふの末裔の村大冬日
11月
落葉掃く音のふたたび近づきし
11月
盃が出て切干の皿も出る
10月
湖底に秋日を吸へるもの動く
10月
足音に寄り来る鯉や秋深し
9月
秋桜と海をみてゐる安吾の碑
9月
和ませし唐黍の香もそのひとつ
8月
もういちど見返す汀夏の果て
8月
文月や生まれ来てまづ母親似
7月
手を置いて伝はる音や草清水
7月
ふるさとの遠き跣足に波寄する
6月
歩を伸ばす夜釣の人の見ゆるゆゑ
6月
街の灯に壁となりきり蛾の眠る
5月
恋は今生まれしばかり筍も
5月
弱きもの嫌ふにあらず武者飾る
4月
花冷えの脛に短き宿浴衣
4月
春風に押されて背筋伸ばすなり
3月
ものの芽の風にとかれて明るしや
3月
吾子の手の伸びて雛の微笑める
2月
雲うつすほど雪解水澄んでをり
2月
目つむれば下萌の道正面に
2月
春立つやゴミ燃し鉛筆を削り
1月
忘るまじ深雪明かりといふものを
1月
ふるさとに母を残して七日粥
1月
初富士に明日あることを疑はず
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