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2008年 バックナンバー
12月
がさ市の小さき炬燵蒲団かな
12月
冬帽の子をかたぐるま父を恋ふ
11月
木枯の武士を慕ひしお仙とか
11月
旅疲れ小春日和に酔ふほどに
10月
牛の目に星の光りて末枯るる
10月
鯉の背の大きく見えて秋深し
9月
馬追ひの声につつまれ校正す
9月
一陣の風とんぼうの逆立ちす
8月
継信のこと摂待の母のこと
8月
海峡を一人で越ゆる墓参かな
7月
打水や翅あるものの嬉しげに
7月
風鈴や眼ひらきて魚並ぶ
6月
水馬の自由手足を投げ出して
6月
淋しさの距離に緋目高ひろごりし
5月
新緑の樹下に佇ちては襤褸のごと
5月
花上げてよりの戸惑ひ罌粟ゆるる
4月
風立ちてより藤の香は風を追ひ
4月
桜冷え都鳥とはアアと啼く
3月
青き踏むむかし横浜村といふ
3月
深雪底よりふはふはと春の水
2月
河口まで来て凍解をためらへる
2月
納屋掃除せねば踏絵を済ませねば
1月
冬草の冬といふ字の淋しさよ
1月
泣きやみし眼の風花をとらへをり
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