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夜なべ終え兎のやうなやさしき眼
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写真提供:箱崎秀夫(フリーカメラマン)

■200609_02
海紅 2006/09/11-07:42 No.[137]----------------------------------------

夜なべ終え兎のやうなやさしき眼


千葉ちちろ 2006/09/11-09:25 No.[138]----------------------------------------

昔は私の母なども夜なべをしていましたが、今の時代には夜なべをする人も随分いなくなったでしょうね。兎の眼は確かにやさしい眼をしていますが、この句の「兎のような・・・眼」というのは夜なべのために眼が赤く充血しているのでしょうね。こどものために繕いがおわってやさしい眼をしているのでしょうか。先生の句はいつもふるさとの懐かしい家族や遠い昔を思い出させるような句が多いですね。郷愁をそそられます。


福次郎 2006/09/13-15:50 No.[142]----------------------------------------

下五「やさしき」は簡単にいえそうな単語でありながら、俳句の中に取り込むのに抵抗のある言葉ですね。
最近、俳句の中に形容詞を入れるときにはかなり用心するようになりました。特に感情語に対しては「もっと別の表現はないだろうか」と、一通り考えることにしています。
しかしこの句の場合は「やさしき」と言い切る事で、かえって夜なべをしている人物(お母様でしょうか?)への深い愛情が感じられます。
感情語が効果的に使われている、あたたかい句だと感じました。


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