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論文を読む会のまとめ |
・発表テーマ 『花屋日記』が描いた芭蕉
・発表者 眞杉泰輝
・日時 平成26年5月10日(土)、14時30分〜17時
・場所 東洋大学白山校舎6号館 谷地快一研究室
・資料 発表テーマと同名の資料
・出席者 谷地先生、堀口希望、安居正浩、尾崎喜美子、根本文子、
小出富子、鈴木松江、荒井奈津美、伊藤無迅 (9名)
*出席者については、未記録のため正確を欠いております。
(心当たりの方はお申し出ください)
・議事録 伊藤無迅 |
<発表のまとめ>
1.発表内容
『花屋日記』は肥後八代の僧、藁井文暁が1810年に著わした芭蕉の終焉記である。しかしその内容は後代、フェクションであると評価されている。文暁と同郷の発表者は、文暁がどのような目的でこれを著わしたか、また同書が果たした影響について発表。
2.発表のポイント
・『花屋日記』と著者文暁についての概略説明
・文暁が生きた時代に関する考察
・化政期の俳諧(大衆化・娯楽化)
・商業経済の活性化・大衆識字率の向上
・当時の九州における俳諧
・談林の祖、西山宗因を生んだ八代
・貞門、談林の普及状況と蕉風の浸透状況
・『花屋日記』の資料的価値
3.まとめ
発表者は、本書を引き続き研究を深めて行くという前提のもとに、現時点での本書の意義を以下のように認めている。
・地方俳諧人文暁の芭蕉理解を知る上での貴重な資料であること。
・文暁は本書を「芭蕉の思想・業績を地方俳人に紹介」することを目的に著述して
おり、その目的をはたしていると思われること。
つまり、文暁がこの時期に本書を著した理由は、低俗化した俳諧を再び芭蕉の
理想とした俳諧に戻そうとした一地方俳諧人の一つの努力の結晶ではないかと
考え、さらなる研究を続けて行きたい。 <了>
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