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兼題解説 夕立・サングラス

夕立(ゆうだち)
〔本意・形状〕 夏の強い日差しにより発生した対流性の雲から降る局地性の大きな雨。夕立雲という厚く暗い積乱雲がにわかに起こり、大粒の激しい雨となるが、短時間で止む。また、少し離れたところでは晴天だったりすることもある。雷鳴を伴うことが多い。
〔類題・傍題〕 ゆだち・白雨(はくう)・驟雨(しゅうう)・夕立雲・スコール
  ・夕立や江戸は傘うりあしだ売り   大江丸
  ・祖母山(そぼさん)も傾山(かたむくさん)も夕立かな  山口青邨
  ・熊野灘白雨の太き柱立つ      塚越杜尚
(堀口希望)

サングラス
〔本意・形状〕 夏、まぶしさを防いだり、強い太陽光線・紫外線から目を保護するための、色つきのレンズを用いた眼鏡。車を運転するときなどはサングラスをかけると目が楽である。第二次大戦以降に流行したが、最近はファッション性の高いお洒落なアクセサリーとして一年中見られる。しかし矢張りサングラスは夏が似合う眼鏡である。
〔季題の歴史〕 敗戦後、飛行機のタラップを降りてくるマッカーサーのサングラスが印象的でそれ以来若者達に流行となった。
〔類題・傍題〕 特になし。
  ・パイプから戦後のけむりサングラス    川崎展宏
  ・サングラスおのれの弱さひたかくす    安田健司
  ・教へ子を見るためにとるサングラス    今瀬剛一
  ・無言館前にてはづすサングラス      土井ゆう子
  ・ひきだしに海を映さぬサングラス      神野紗希
(根本文子)