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| 兼題解説 竹の皮脱ぐ・船虫 |
| 竹の皮脱ぐ（たけのかわぬぐ） |
| 〔本意・形状〕 |
筍が成長するにつれ、根元の節から順に皮を脱いでいくこと。
季節は初夏。 |
| 〔類題・傍題〕 |
竹皮を脱ぐ 竹の皮 |
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・脱ぎ捨ててひとふし見せよ竹の皮 与謝蕪村 |
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・恥じらひて皮脱ぐ竹と見てゐたり 石川桂郎 |
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・音たてゝ竹が皮脱ぐ月夜かな 小林康治 |
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・竹皮を脱ぎますますの生一本 田所節子 |
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・竹皮を脱いで光をこぼしけり 真鍋呉夫 |
(堀口希望) |
| 船虫（ふなむし） |
| 〔本意・形状〕 |
海辺の岩礁、岸壁、古い舟の横原などにびっしりとついている草鞋（わらじ）のような形をした褐色の虫。虫と言うがエビやカニと同じ甲殻類である。長い触覚を動かし、群れをなして行動する。人の気配に敏感で足が速く、大群が一斉に同じ方向に走る。
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| 〔季題の歴史〕 |
『新修歳時記』に季題のみ初出。『纂修歳時記』に、「満潮や舟虫のぼる楼の脚不知郎」を所出。 |
| 〔類題・傍題〕 |
舟蟲（ふなむし） |
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・船虫の風の形となりて散る 岩田稚魚
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・船虫の失せて薄日を残しけり 角川照子
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・船虫に忽然としてヨットかな 中村汀女
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・船虫のちれば渚の夜もふけぬ 髙屋窓秋 |
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・風化とまらぬ岩や舟虫一族に 西東三鬼 |
（根本文子) |
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