2016年9月 蕪村生誕300年記念歌仙 [道のべや」の巻 (第二十三回興行)



■白山連句会第二十三回興行
2016/09/07-17:17 No.[1332]

蕪村生誕300年記念歌仙 [道のべや」の巻


道のべや手よりこぼれて蕎麦の花     蕪村

    薄羽根の雲行き合いの空     瑛子

夕月に出船の汽笛聞こえ来て       希望

    ジョーカーを引きデッキに移る  無迅

マフラーに床屋の匂ひ残りをり      海紅

    落ち葉を掃きつ開演を待つ    海紅

**

朝刊の濃く鮮やかな活字組み         瑛子

  「先生が来た!」イアホンをとる     無迅

太陽の季節のキスは塩辛く          希望

  色留袖の妻の襟足            無迅

潮騒の届く座敷のひろびろと         瑛子

  安房を上総を対岸として         希望

居並びて修道院の窯の前           海紅

  朱の一刷毛を月にしるしぬ        酢豚

長き夜も佳境の独吟半歌仙          希望

  束子乾いて止まる蜻蛉          無迅

h a n a f u b u k i そして戻る者なき兵舎    海紅     

  草踏み行けば星朧なり          瑛子

**

うたたねをする故郷(ふるさと)の春炬燵   希望

  サラマンダーは湖底の砂に        無迅

紙魚の書に漱石のメモ子規のメモ       海紅

  大きく揺れるロンドンのバス        瑛子

出張のついでに新婚旅行をし         希望

   ネクタイ隠す雨のあけぼの       瑛子

ゴーシュから練習しますと来るメール     無迅

   霧氷が咲いて聖樹冴え冴え       希望

滅菌のビーカー揃ふ実験棟          瑛子

   四階にある爺の病室          海紅

月白の傾城町で友を待つ           無迅

   秋の簾を漏るる爪弾          希望

***

新米のとぎ汁隅田川に入る          海紅

  酔いどれたちのしんがりに猫       無迅

かく生きてひと日を惜しむ終電車        希望

  巣箱見つける外灯の裏          瑛子

ちりぬるをこの世の花のありどころ      千年

  将軍沢にもゆる陽炎           海紅

 

(谷地元瑛子捌・平成28年9月6日起首 同10月8日満尾)


eiko yachimoto 2016/09/08-16:46 No.[1333]----------------------------------------

口上

十六の頃、教科書で蕪村に出会ひけり。

   愁ひつつ丘に登れば花いばら

長じて気づけば丘に惹かれ

   風の丘わが背丈なる紫木蓮

など詠みぬ。いま問ふ、蕪村句はなにゆえ魂の憧れを刺激しどこか西洋的なりや

生きる愁ひを花の息に包む浪漫、其を三百年前生まれし人の残せしことありがたく
「日本の原風景」になじみにくき丘を読みしこと、いまもあたらし。

ここに追善の心もて白山連句会蕪村生誕三百年記念興行、春、夏の歌仙に続かんとす。

秋の発句に選びしは

  道のべや手よりこぼれて蕎麦の花   蕪村

未熟なる捌きの呼びかけに参集くださりし秋歌仙の連衆は

  海紅、希望、無迅の各先達なり。感謝あるのみ。

瑛子

***

ご案内

*今オンラインでの座を始めるにあたり、芭蕉会議の皆様全員に

月の短句をご案じくださるようお願い申し上げます。前句を味わい

その情景に月光を当ててくださるもよし、場面を転換し、秋とは限らない月をお詠み下さるもよし、自由に遊んでください!

*2、3回、こうしたオープン公募での付句を考えていますが、基本としては、

連衆の付句を捌きが治定しつつ、つけ進みます。

*皆様からのご質問、ご感想はいつでも自由に書き込んでください。励みになります。

発句から13句目までは次のメッセージにて送ります。


eiko yachimoto 2016/09/08-16:49 No.[1334]----------------------------------------

蕪村追善秋歌仙        起首 2016年9月6日  捌:瑛子

道のべや手よりこぼれて蕎麦の花     蕪村

    薄羽根の雲行き合いの空     瑛子

夕月に出船の汽笛聞こえ来て       希望

    ジョーカーを引きデッキに移る  無迅

マフラーに床屋の匂ひ残りをり      海紅

    落ち葉を掃きつ開演を待つ    海紅

**

朝刊の濃く鮮やかな活字組み       瑛子

  「先生が来た!」イアホンをとる   無迅

太陽の季節のキスは塩辛く        希望

  色留袖の妻の襟足          無迅

潮騒の届く座敷のひろびろと       瑛子

  安房を上総を対岸として       希望

居並びて修道院の窯の前         海紅



酢豚 2016/09/08-22:25 No.[1335]----------------------------------------

駄馬の先走りですが・・・

朱の一刷毛を月にしるしぬ  酢豚


山房の海紅 2016/09/08-22:42 No.[1336]----------------------------------------

瑛子様。9月6日は有意義な1日をありがとうございました。秋の歌仙スタートに気付き、たくさんの御参加がありますよう愉しみにしています。


eiko yachimoto 2016/09/09-07:27 No.[1337]----------------------------------------

おはようございます。 

酢豚さま、さっそくのご投句、嬉しいかぎりです。

先生、座のたのしさをありがとうございました。オンラインでも
きっと滋味をあらわしてゆけますように。



月子 2016/09/09-19:18 No.[1338]----------------------------------------

酢豚さんお茶碗の銘は「炎の月」ですか?
なんて、読み間違えていたらごめんなさい。


文緒 2016/09/09-22:37 No.[1339]----------------------------------------


よろしくお願いします。

前句:居並びて修道院の窯の前 海紅

 付: a ステンドグラスに映る月影 文緒
b 香など焚きて見む霧月夜

     ※ 霧月夜は、春の朧月に勝るとも劣らぬ風情ですが
霧と月で、季重ねになってしまいますか?
橋本多佳子に、「霧月夜美しくして一夜ぎり」という句       
が、ありますけれど。



千年 2016/09/10-05:44 No.[1340]----------------------------------------

安房を上総を対岸として 希望
居並びて修道院の窯の前 海紅

○ビール解禁核は厳禁
○食堂楽はどこにでもゐる
○避難生活癒す月光

ひさしぶりの連句モード・・・よろしくお願いいたします。


ひぐらし 2016/09/10-13:19 No.[1341]----------------------------------------

安房を上総を対岸として 希望
居並びて修道院の窯の前 海紅

○維新の記憶残す月影

突発性難聴から半年、その節はご迷惑をおかけしました・・今さらながら、連句の何かもわからぬままに、ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。



eiko yachimoto 2016/09/10-18:43 No.[1342]----------------------------------------

外出先から帰宅、早速白山連句会を開けました。

たくさんのご投句有難うございます!ひぐらしさん

お元気になられて嬉しいです。

日曜日(明日)の夜に治定させていただくことにします。案じ中の方々、それまでにお寄せくださいな。

瑛子


しのぶこ 2016/09/11-13:50 No.[1343]----------------------------------------

安房を上総を対岸として 希望
居並びて修道院の窯の前 海紅

○雲に隠れて月につと笑ふ
○弓張月に耳が飛び出で

連句のことは、まだまだ分かりませんが…おそるおそる初短句で遊んでみました。


eiko yachimoto 2016/09/12-00:24 No.[1344]----------------------------------------

連句は想像の翼に乗って、普段の言語生活を棚卸しする解放感がたまりません。一方前句に触発されて無意識の中から、浮かび上がってくるイメージを分かち合う
座にいると、心が溶けるというか、普段の状態と違う
自分に変容し,「我」から一瞬でも、離れられる気がします。昔の人が不即不離といった境地は連句から学んだ日本人の知恵なのか、鶏と卵?日本人の知恵が連句の極意を生んだのか。。。

しのぶこさん、遊んでくださって嬉しいです。
付句はキャンプファイアの薪のように、座を暖めてくれます。遠い目を感じました。

蕪村が画俳二つの道を歩いたことを追善したいこと、
太陽が数句前に出ていることから、天体そのものの
月より、人の心の中で輝く月がこの場所には
良いのではないかと考えました。(水墨画の蕪村ですが、同じ京都の町に住んでいた色彩の若冲を気にしていたに違いありません。)

選ばれた句の中に、ご一新の月影も,幽玄な霧月夜も
避難生活を照らす月も入れ子になりました。

よって、ウラ8句目には:

朱の一刷毛を月にしるしぬ    酢豚

をいただきます。ありがとうございました。

次からは、希望、無迅、海紅と膝送りに。

希望さん、秋の長句を2句または3句送ってください。

ようやく涼しくなりましたネ。虫の声が聞こえます。

 

 



酢豚 2016/09/12-11:47 No.[1345]----------------------------------------

瑛子様

選んでいただきうれしいです。
ありがとうございました。
今後の移り変わりを楽しみにしています。

月子様
コメントありがとうございます。
何か書くとぼろが出そうなので、
お目にかかった時にでも(笑)
とりあえず感謝。



eiko yachimoto 2016/09/12-17:04 No.[1346]----------------------------------------

酢豚さま

捌きの一番の仕事はみなさんに楽しんでもらうことだよ
と国際連句協会の田天志さんに教えられて育ちました。
そしてこの歌仙を巻くにあたって、白山連句の重鎮千年さんには

捌きも楽しむように

と、嬉しい言葉をかけていただきました。

二花三月の形を守れるか、序破急のうねりはどうなるか、蕪村は喜んでくれるか、などなど、課題はつきませんが、どれもこれも、座が解決してくれるでしょう。

優れた連衆を前に
捌きは右往左往することが予想されますが、
見守ってください!


文緒 2016/09/12-22:41 No.[1347]----------------------------------------


瑛子 さま

 ごてねいな批評、ありがとうございます。

 たしかに、酢豚さんの付句は「優雅に、シュール」で、マザーテレサ
をお詠みになられたようにもみえる(?)海紅先生の句に、ふさわしいと思います。

 ありがとうございました。



eiko yachimoto 2016/09/13-07:42 No.[1348]----------------------------------------

治定について温かいコメントをありがとうございます。

そういえば、酢豚さんの句に接し、無意識の中にあった
二つの拙句が頭の裏のどこかに!浮かんでいたのかもしれないと思いました:

a cascade of huge teardrops
the tassels of red nuts not blood
(大粒の涙の滝、赤い実の房、血ではない)

being on death row
the red of hibiscus drawn
with his minuturist's care
(死刑囚ハイビスカスの赤描き)

eiko

ps。希望様にはゆっくりお案じいただきたく存じます。


堀口希望 2016/09/14-12:05 No.[1349]----------------------------------------

居並びて修道院の窯の前 
朱の一刷毛を月にしるしぬ

秋冷の床に入れども寝ねられず  希望
秋夜更け遅々たり独吟半歌仙

よろしくお願いします。


伊藤無迅 2016/09/15-01:10 No.[1350]----------------------------------------

遅れてすみません。
場所を変えて、二句ほど。

居並びて修道院の窯の前 
朱の一刷毛を月にしるしぬ 酢豚
秋夜更け佳境の独吟半歌仙    希望

芳名帳に実石榴ふたつ      無迅
色なき風の個展会場       無迅


eiko yachimoto 2016/09/15-07:56 No.[1351]----------------------------------------

おはようございます。昨日は書き込みの
タイムアウトを知らず、長々と開けたまま、思案していて、急に画面が消えてしまったのでした。
失礼いたしました。

これからは長文は分けて書くことにします:ー)

希望さんの二つの句をいただき、これまで短調的な
句が多かったので、追善連句にも長調的な句も欲しい
と思って思案していました。独吟をするところが
とても蕪村的なので、一直させていただき、治定した次第です。

瑛子


eiko yachimoto 2016/09/15-08:13 No.[1352]----------------------------------------

無迅さま

ちっとも遅くありません。付句をありがとうございます。どちらもしっとりとした秋を感じる句です。

ただ、色はすでに恋の句で使い、風の気配も
表6句に通底している感が否めません。

芳名帳は独吟に不即不離、がしかし、やや地味か、

できましたら、もう一句二句お願いできれば。。。。

というのは次の句がこの歌仙の分水嶺、発句で花の字を
使った歌仙の花の座であり、チェリーブロッサムと
カタカナにするか、蕎麦の花を正花と認めるか、
などなど、大きなチャレンジとなりそうだからです。

膝送りで進んでいる次の方に、良いトスを投げて差し上げたく

できればたくさん作って欲しいのです。

瑛子

 



堀口希望 2016/09/15-13:59 No.[1353]----------------------------------------

治定ありがとうございます。


月子 2016/09/15-14:19 No.[1354]----------------------------------------

感想、意見を書き込んでもいいとありましたので、質問も兼ねて。連句の常識を知らず、外れると思うのですが、例えばNo.1351の「独吟するところが蕪村的なので、一直させていただき、治定した次第です」No.1352の「膝送りで進んでいる次の方に、良いトスを投げ・・」と書いてあると思わずその度に一直、治定、膝送りってなんだっけと辞書を引きたくなり、どれも私の電子辞書では説明がつかない座の言葉?、例えば蕪村の時代から連句の場であった言葉ですか。受け入れてこそかとは思うのですが。
また「六句に通底している感が否めない」とか「芳名帳は独吟に不利不足」とあるとえ、待って、通底、芳名帳、独吟、不利不足??お捌きの瑛子さんには使い慣れた日常的日本語の表現だと思うのですが、もう少し優しい言い方だと私はもっと楽しめると思うのですよ。「はい希望さん、これに決めます」とか「次は順番で先生です」とか「風の雰囲気は表6句にすでに」とか「芳名帳と独吟はくっついていて何か足りない」とか、捌きがいろいろ言い切るとギャラリーの想像が働かない。ギャラリーは想像しなくていいのかもしれないけど、張り付いて座っているので気になって。余計な口出しをしました。叱られるかな。


eiko yachimoto 2016/09/15-15:02 No.[1355]----------------------------------------

月子様

待ってました! 

想像はひとりひとり何の遠慮もありません、というか、お邪魔をしてしまったらごめんなさい。

用語ですが、治定するは覚えていただいていいと思います。連句の座では蕪村の時代から使っていたかどうかは
わかりませんが、広く使われています。

「通底する」なんて、無理して難しい言葉を使ったは
風、風、風にならないように、捌きとして直したりした
句があったので、それでも、やっぱり風っぽいなあ
と云う自嘲でした。

あと、蕪村さんは想像の世界に入っている時
自分らしくあれた人のように思えるのです。
奥様が存命なのに、亡くなった妻の櫛を寝屋に踏む
などと詠んでいます。思うにこれは一種の独吟連句であったかもしれません。

またタイムアウトするといけませんので、
これで一度閉じます。 どうぞ、いつでも
なんでも、捌きを止め、お声かけください!!!!!

希望様、

ご丁寧に書き込んでくださり、胸をなでおろしました。

瑛子

 



eiko yachimoto 2016/09/15-15:39 No.[1356]----------------------------------------

進行を見守ってくださる月子様と多くの皆様へ:

膝送りについてご説明いたします。

複数の詩心が一緒の場に身を置き、
一つの大きな詩を目指して、巻き進む連句の付けには大きく分けて、出勝ちと膝送りがあります。

出勝ちは前句に対しての付けを連衆全員が考え、
捌きにそれぞれの付句を提出し、捌きが一番ふさわしい
と思うものを選ぶ方法です。

膝送りは前句に対して付けをする順番をあらかじめ
決めておき、回してゆく方法です。捌きは少なくとも
2句は求め、その中から選びます。一直(提出された
句稿をほんの少し直すこと)は許されることになっていますが、これはたいへん微妙は営為です。(=スリルありすぎ)

膝送りって、とても綺麗な言葉、大切にしたいと思っています。

今回の秋歌仙では出勝ちと膝送りを適宜
併用しております。

瑛子

 



月子 2016/09/15-16:41 No.[1357]----------------------------------------

瑛子さま

ていねいに説明してくださってありがとうございます。
瑛子さんの連句濃度に近づくのはまだまだですね。
でも挙句まで追っかけて秋を楽しませていただきます。


eiko yachimoto 2016/09/15-18:22 No.[1358]----------------------------------------

おそれいります。

今も初学ですが、はじめの頃、連句由来の表現がいまも
つかわれていることを知り唸りました:

脇をかためる
花をもたせる
挙げ句の果て

打越は各地に地名として使われています。連句でうちこしと云えば、一つ置いて次という位置関係を意味する言葉です。「36句必ず前へ」と云う掟を守るには打越の句にもどってはいけないのです。

このきまりがあるので、連句は心の健康に役立ち、詩歌療法に
使われているそうです。

日本語にこれだけ根づいているということは

人口の大半(これは誇張かも)が連句を楽しんでいた時代が
長かったからだと思います。

東日本大震災の直後、パニックを起こさず,暴動など決しておこさない日本人は世界の人々の賞賛の的でした。あとさきに思いをいたす訓練が連句を通してDNAに刻まれていると云う見方をすることも
あながち的外れとは言い切れないとおもいます。けれどこれは
突破力不足という短所でもあるかもしれません。

おしゃべりはこれくらいにいたします。


伊藤無迅 2016/09/15-22:07 No.[1359]----------------------------------------

朱の一刷毛を月にしるしぬ   酢豚
秋夜更け佳境の独吟半歌仙    希望

それでは、数を揃えてみました。

束子乾ゐて蜻蛉のとまる
自然薯の砂ロビーに零れ
子の部屋開けて鰯雲見る
桐の実鳴りし背戸の裏山
黒衣に光る海の稲妻
三井の晩鐘無花果熟るる
検診終えて木の実降る道

宜しくお願いします。


eiko yachimoto 2016/09/16-09:55 No.[1360]----------------------------------------

おはようございます。

無迅さま

付句を有り難く感謝申し上げます。

海紅先生へ

蕎麦の花は詩情あふれる佳句です、けれどこの句を
発句に選んだ時、花の定座を引き上げている気持ちはありませんでした。(蕪村さんも花の正花を詠む気持ちはなかったと感じております)

したがって裏11句目に花を詠んで頂きたくお願いいたします。

浅学の身では、『花の字は使えない、抽象概念である
華を使うか、カタカナで外国語を使うかに
なる』と考えました。けれど他に解決法があるに
違いありません。

前句をお選びくださり、その前句への付けを
お願いいたします。

瑛子より。

ps。連休に北海道に行く用事がありますが、月曜夜には
帰宅します。そんなこともあって、こんな句で
遊びました。参考になさらないでください!

前句*      

子の部屋開けて鰯雲見る  無迅

試み

詞華の街クリスタル抜け氷点橋へ

クロス社のチェリーブロッサム筆の華

 

 



山房の海紅 2016/09/18-23:32 No.[1361]----------------------------------------

5案ほど示します。治定はやはり捌きに御願いします。

◆1案
束子乾ゐて蜻蛉のとまる(→束子乾いて止まる蜻蛉)無迅
花吹雪して戻る者なき兵舎   海紅
◆2案
自然薯の砂ロビーに零れ    無迅
花を掃く蝶ネクタイは支配人  海紅
◆3案
子の部屋開けて鰯雲見る    無迅
花嫁を残しロンドン勤務とかへ 海紅
◆4案
三井の晩鐘無花果熟るる(→無花果熟るる三井の晩鐘)  無迅
乞食(こつじき)の一人は老女花の陰   海紅
◆5案
検診終えて木の実降る道     無迅
古稀近き暮らしも花も静かにて  海紅



山房の海紅 2016/09/19-21:09 No.[1362]----------------------------------------

第3案「勤務とかへ」は「勤務」とかのまちがい。修正のうえ御覧くだされ。


eiko yachimoto 2016/09/20-19:34 No.[1363]----------------------------------------

たくさんの可能性をありがとうございます!

2花3月を
馬鹿正直に守らせてください。

長らく、お待たせしました。治定いたします:

打越
束子乾ゐて止まる蜻蛉        無迅

前句
ハナフブキシテモドルモノナキヘイシャ  海紅

付け候補

  妖怪揃ふ靖国祭り          瑛子
草踏み行けば星朧なり
皆で作りし蒲公英珈琲

希望様へ

 候補より一つ選んで、折立の春の長句を
お寄せください。三春、または、晩春の句を
二つ三つ案じてくだされば嬉しいです。

瑛子



eiko yachimoto 2016/09/21-11:22 No.[1364]----------------------------------------

おはようございます。

連句一巻とは森羅万象、喜怒哀楽など生きてゆく道に見え隠れする風景変化、潜在的テーマを、終始一貫したナラティブとしてでなく、詩のリズムに助けられて、表出する魅力的かつ、有機的テキストとすること、そこに次々と付句を溶かしこむ座の運動だと思います。

お互いの創作を享受し合うことから生まれる座のエネルギーは、ディベート
などとはまったく違う共同体を育ててくれます。

連句の座では、普段生活するときの意識より、少し違う意識に入るのですが、かといって深層意識に入り込んでしまうと、宗教、哲学になってしまいます。

ちょうど夢を見ているくらいの
中層意識がいいようです。夢って今までの記憶を脳が編集しているようなところがあります。急に季節が夏から冬に変わるのは
夢でも起こりますね。連句でもタブーではありません。

ただし、例えば
秋のエピソードの時、晩秋から初秋に戻ることは夢でもありませんし、
連句でもご法度になっています。

閑話休題閑話休題

連句には文学的価値とは別に、式目を守るという側面があり、
それが近代文学的価値と相いれないと思われることがよくあるようです。

先日、東京新聞に金子兜太さんが、『個人の表現に他者が介在するのが
イヤだ』というような発言をしていました。連句は表現であると同時に
ゲームである側面があり、それが楽しさの一因でもあるのを
理解してほしいなと思ったことでした。



堀口希望 2016/09/21-15:12 No.[1365]----------------------------------------

瑛子さんの3句のうち、次の句を選ばせていただきます。  
(折端)草踏み行けば星朧なり  瑛子 

なお、折立の句はおって作ります。



月子 2016/09/21-15:35 No.[1366]----------------------------------------

瑛子様

No.1361で海紅先生が5案を出されてからしばらく間がありましたので、無迅さんの味わい深い前の句を選ばれて付いた句が、どれも叶っていていいなと思いながら私なら、瑛子さんの言われる花は花でも花嫁ならいいのでは、またこの辺で恋がでてもいいのでは・・と、
子の部屋開けて鰯雲見る 無迅
花嫁を残しロンドン勤務とか 海紅
かなと思ったりしていました。お捌きは2花3月を守ると言われて花という字をハナと変えて ハナフブキシテモドルモノナキヘイシャ とされたのですね?。ハナと変えてもはなははな。カタカナにすることで 「花吹雪して戻る者なき兵舎 」見た目の美しさと日本語の意味が損なわれているように感じました。もしこれが私だったら「お捌きちょっと」とか言ってしまいそうです。(先生しゃしゃり出てすみません)それほど花にこだわるなら発句に花の句があるのは後々大変ですね。私はどうも連句の側面はゲームという理解ができないように思います。つい言ってしまうギャラリーです。お捌きの書き込みがまた多くなりそうなのでご説明はなしに聞きおいてくだされば幸いです。



eiko yachimoto 2016/09/21-16:54 No.[1367]----------------------------------------

希望様 ありがとうございます。

なるほどという気持ちがこみ上げてきました。
私も鰯雲の句が好きでしたし、ここは
まだ希望さんの付句が出ていないので、

海紅先生のお考えを伺いたいと思います。

カタカナにすることで、花びらひとつひとつが
ハラハラ散る様を映せるかな、などと思ったのですが、
先生はどうお感じになられているか、お聞かせ下されば
嬉しく存じます。

瑛子

***********
!!!!重要!!!

捌きは聞く耳を持たなければいけません。

 



山房の海紅 2016/09/22-03:10 No.[1368]----------------------------------------

お題「花吹雪して戻る者なき兵舎」

Q:カタカナにすることで、花びらひとつひとつが
ハラハラ散る様を映せるか

A:映せると思います。ただ日本語で「花吹雪」と言えば、それだけで「花びらひとつひとつがハラハラ散る様」を映しているという意見もあるでしょう。それが表意文字(日本語)の約束だからです。「ハナフブキして/戻る者なき兵舎」というふうにすることも出来ます。恥を覚悟で「Cherry blossoms flowing in the sky/They will never return to this barracks」と遊んでみます(英作のレベルは問わないでください)。これも「花びら一つ一つが散るさま」を描いています。では、これらに共通するのは何か。それは映像です。どんな表現を採用しても、その向こうに見える画像が同じである以上、問題はないのです。わたしは、連句はその7割ほどが捌きのもの(作品)と繰り返し言い続けてきました。コトバの向こうに見える映像が同じであれば、表現は捌きの判断に落ち着くと考えてはいかがでしょうか。


eiko yachimoto 2016/09/22-10:36 No.[1369]----------------------------------------

束子乾いて止まる蜻蛉蛉     無迅

h a n a  f u b u k i そして戻る者なき兵舎   海紅

      草踏み行けば星朧なり      瑛子

**

先生、連句は心を結ぶ稀有な文芸だという思いと
自己表現の狭間で 揺れました。希望さんの
おっしゃる日本語テキストの見た目の美しさを
私も追求したい.......上にあげたローマ字の方が美しく見えないだろうか? 街にはこんな表記が溢れていて
カタカタ句より自然に受け入れられ、は な び ら
一枚一枚を連想してもらえるかもしれない!

ただアルファベットと和文のつなぎを考えて
して を そして に一直させていただくことにしたい。

希望様、蕪村さんにそっとご意見を聞いてみたいです。
西洋風な浪漫がこのアルファベットで表せるとは
思いませんが、これで行かせてください。

前句は変わりませんでした。折立の春をお願いいたします。

瑛子

 

 

 


堀口希望 2016/09/23-10:23 No.[1370]----------------------------------------

hanahubukiそして戻るものなき兵舎   海紅
草踏み行けば星朧なり       瑛子

第1案
うたたねをする故郷(ふるさと)の春炬燵  希望
第2案
春愁にたへず故郷(こきょう)に帰り来し

余りひどいようでしたら作り替えします。よろしく。


eiko yachimoto 2016/09/23-16:55 No.[1371]----------------------------------------

希望さん、折立の句をありがとうございます。

第一案をいただきます。

   草踏み行けば星朧なり        瑛子

**

うたたねをする故郷の春炬燵      希望

ーー
次は無迅さんに雑の短句を二つ三つお願いいたします。うたたねをできるということはいいですね。日本人は炬燵でも電車の中でも居眠りをします。これって
心から安心している証拠です。いつまでもそんな国で
あってほしいです。
脳内開拓地に進み出てください、(まだ出ていない材料を選ぶ、まだ触れていない琴線にタッチ、時事句、
幼児の句、歴史人物???鳥、魚????)

 



伊藤無迅 2016/09/24-00:27 No.[1372]----------------------------------------

草踏み行けば星朧なり         瑛子
うたたねをする故郷の春炬燵      希望

それでは、思い切って脳内開拓地へ

  ウーパールーパーと湖の底
バンダナ巻いてリングへ上る
土管這い出すハバナのマリオ

飛びすぎでしょうか、捌に副えませんでしたらお申し付けください。


eiko yachimoto 2016/09/24-07:56 No.[1373]----------------------------------------

おはようございます!

早速面白いつけをありがとうございます。
実はまだ来ていないだろうと思ってここに来ました。

脳内開拓という言葉を思いついたのは次の詩に
影響されてだったことがわかったので、参考までに
ご紹介します。エミリー デッキンソンです。
(近く翻訳します、しばしお待ちを)
**

The brain is wider than the sky,
For, put them side by side,
The one the other will include
With ease, and you beside.
The brain is deeper than the sea,
For, hold them, blue to blue,
The one the other will absorb,
As sponges, buckets do.
The brain is just the weight of God,
For, lift them, pound for pound,
And they will differ, if they do,
As syllable from sound.

–Emily Dickinson, 1830–1886

**

後ほど治定します。

 eiko


eiko yachimoto 2016/09/24-18:16 No.[1374]----------------------------------------

遅くなりました。

ウーパールーパーの句を一直していただくことに。

**

草踏み行けば星朧なり          瑛子

うたたねをする故郷の春炬燵        希望

  サラマンダーは湖底の砂に       無迅

**
ウーパールーパーはペット名ですね。メキシコサンショウウオのことだそうです。
サンショウウオは夏の季語、サラマンダーはその英語、
広辞苑に載っていました。西洋伝説で火のイメージが
あるそうです。季移りですが、付くと思います。

海紅先生、もう一句夏をお願いいたします。

瑛子



伊藤無迅 2016/09/24-21:55 No.[1375]----------------------------------------

瑛子さん修正と治定有難うございました。
ウーパールーパーはメキシコサンショウウオでしたか。可愛い小さな魚ですが山椒魚の仲間とは・・・・。
偶然ですが今、小生のブログで山椒魚に関するものを書いています。西洋では非常に哲学的な魚として扱われているようで、錬金術とも関係しているようですね。
ウーパールーパーが山椒魚の一種とは本当に驚きました。



eiko yachimoto 2016/09/25-01:05 No.[1376]----------------------------------------

はんざきの哀しみ知らず雪が降る    麻美

**

ブログを読ませていただきました。サンショウウオは
半ざきにしても生きていてはんざきと呼ばれることがあるのだそうですね。私はサンショウウオが何故、夏の季語?と思っていて上の句に出会い、海紅先生のように
もっと自由にならなければと思います。

お休みなさい。


山房の海紅 2016/09/25-02:46 No.[1377]----------------------------------------

前句のサラマンダーに閑かな時間を感じとり、避暑・紙魚・水虫を季に、次の三案を考えてみました。御検討ください。

1,歓迎のピアノ演奏避暑の宿
2,紙魚の書に漱石のメモ子規のメモ
3,水虫も完治退職して二年



eiko yachimoto 2016/09/25-17:01 No.[1378]----------------------------------------

海紅先生、付句をありがとうございました。
若かった二人の出会いを奇跡的と思う私は
2に惹かれました。

うたたねをする故郷の春炬燵        希望

  サラマンダーは湖底の砂に       無迅

紙魚の書に漱石のメモ子規のメモ      海紅

ーーー
希望様へ

先生の句に続いて、恋の呼び出しとなることを
目指して3つ考えました。

どれか一つをお選びくださり、恋の句を案じてください
ませ。希望さんは、前の折で恋の句を出してくださいましたから、今度の順番は恋ではない方が良いと思われましたら、どうぞ遠慮なく、パスしてください。(書いてくだされば嬉しいことは言うまでもありません。)

瑛子

前句候補x5)

倫敦塔に雨降りはじめ     瑛子

土地に結びし恋君の名は

 大きく揺らぐ影君の名は

きしむ階段上る靴音

  静かに雨の降り出すロンドン

ーーー

希望さんはゆっくりが好きな方です。私もゆっくり待ちます。

見守ってくださる方、もしよければ、希望さんの前句を
増やしてください。77の短句、季語なしです。

  


堀口希望 2016/09/28-07:04 No.[1379]----------------------------------------

遅くなって申し訳なし。こんなのでいかがでしょうか。
紙魚の書に漱石のメモ子規のメモ 海江
静かに雨の降れるロンドン  瑛子
(破調を直したらいかがでしょうか?)
出張のついでに新婚旅行をし  希望
コナンドイルを妻も読み出す  希望



堀口希望 2016/09/28-07:21 No.[1380]----------------------------------------

お願い。
「コナンドイルを妻も読み出す」は短句でした。
取り消してください。馬脚です。
後刻また。


eiko yachimoto 2016/09/28-08:30 No.[1381]----------------------------------------

希望さん、おはようございます。案じてくださって嬉しいです。

サラマンダーは
音なき湖底の砂に潜っている、先生が捉えたのは
その閑でした!静かは打越です!!!!!
直させてください! 

  サラマンダーは湖底の砂に       無迅

紙魚の書に漱石のメモ子規のメモ      海紅

   大きく揺れるロンドンのバス      瑛子

出張のついでに新婚旅行をし        希望

ーーー

 明るい恋の成就ですね。これだけでは物足りないので
次も恋の句とします。

 膝送りが続きましたので、ここは、出勝ちにします。

無迅さん、先生、希望さんと私で次句を案じたいと存じます。

よろしくお願いいたします。

瑛子

 

 

 



堀口希望 2016/09/28-10:22 No.[1382]----------------------------------------

それでは新規まき直しでいきましょう。

  大きく揺らぐ二階建てバス   瑛子

 (1案)新婚の妻を連れたる帰郷にて  希望 
(2案)またお邪魔します旧婚旅行です 希望 



eiko yachimoto 2016/09/28-11:13 No.[1383]----------------------------------------

あ、少しすれ違ってごめんなさい。はじめ二階建てバスにしたのですが、漱石のメモとのつけ筋が見えなくなるのでロンドンのバスになりました。

新しく二つ候補をいただきましたが、出張のついでの
新婚旅行が明るく現代風なので、それをいただきます。

それへの付けですが、候補を出します。

1)希望さんの77を生かして、

  コナンドイルを妻も読み出す  希望

2)雨のあけぼのレース越しに見  瑛子

3)シルバーウェアのルームサービス  瑛子

無迅さん、先生、お待ちします。

瑛子

 



eiko yachimoto 2016/09/28-13:52 No.[1384]----------------------------------------

eikoからもうひとつ。

タイ締めさせず雨のあけぼの



伊藤無迅 2016/09/28-14:15 No.[1385]----------------------------------------

取り敢えず即興で駄句を

  モーニングコーヒー立膝で呑む
樟の若木か新居のにほひ

恋には遠いかな〜


研究室の海紅 2016/09/28-14:58 No.[1386]----------------------------------------

研究室では、どうも恋の句はママなりませんが、一応三案。

1,合コンで共演をしてよりの仲
2,共寝せし髪の匂ひを忘られず
3,だんだんとハグが上手になってをり



eiko yachimoto 2016/09/28-15:47 No.[1387]----------------------------------------

無迅さん、先生、ご投句ありがとうございます。

せっかくですので、見ていてくださる方々に選んでいただこうと思います。若い二人の新婚旅行を味わい深く面白い流れにするのは次のどの付けでしょうか? 少し直して書きます。

1)朝のコーヒー二人立て膝

2)合コンの夜に始まりし恋

3) 共寝の髪に香るシャンプー

4)ネクタイ隠す雨のあけぼの

5)樟の若木のスイートホーム

6)コナンドイルを妻も読み出す

 

楽しみに皆様の投票をお待ちしております。

eiko



車中の海紅 2016/09/28-15:53 No.[1388]----------------------------------------

短句でしたね。呵々

1)合コンの夜に始まりし恋
2)共寝の髪に香るシャンプー

オット下車だ。


eiko yachimoto 2016/09/28-21:28 No.[1389]----------------------------------------

Good Evening,

Let me replace long offers with these short ones.

sincerely,
eiko

 1387を直しました。見ていてくださる方は
いないかもしれません、連衆の皆様も、どれが
いい感じか、選んでください!

 ps。女の人と男の人は恋の句の発想が違うものなのでしょうか???

 

 

 



車中の海紅 2016/09/29-08:41 No.[1390]----------------------------------------

句案は全体におとなしく、前句に近い印象。その中でボクはコナンドイルを推します。


伊藤無迅 2016/09/29-12:19 No.[1391]----------------------------------------

小生は、新婚さんのアツアツの一場面を予想させる以下の句を推します。洋画の場面に登場しそう。

4)ネクタイ隠す雨のあけぼの


yumi 2016/09/29-15:58 No.[1392]----------------------------------------

待ってました!瑛子お捌きの楽しいイベント。

  樟の若木か新居のにほひ

がいいと思いました。前句の若い二人の昭和な感じがよく生きていて……。
「新」の字が隣り合うのがいけなかったら

  樟の若木かアパートかほる

なんて如何でしょうか。
コナンドイルも好きですが、打越のロンドンに障らないかな〜と思いました。



eiko yachimoto 2016/09/29-17:51 No.[1393]----------------------------------------

今、帰宅し早速開けました。横須賀の街にバスに30分近く乗って行く私に対し、お昼休みにゲートの向こうの職場から連れ立っておしゃべりしながら歩いてくる男女の海兵隊員たちのくつろいで楽しそうなこと、10年ほど前までは軍服を着て街を歩くことは厳重禁止だったのですが、なぜか今はお昼休みに限って言えば、彼らの街になっているような感じ。夜でも女性が一人で歩ける日本の街は銃社会の米国人には楽園なのかもしれません。本当にくつろいでおしゃべりしています。
(やや複雑な思いです。)
シェルブールに似た横須賀で恋が沢山芽生えていること
でしょう。

恋!芭蕉さんは  あの雲は誰が涙包むぞ
風邪引きたもう声のうつくし、
雪駄履かせぬ雨のあけぼの

と、随分切ない恋心を詠んでいますね。

皆様の推しておられる句は私もいいなとおもった句ばかりです。希望さんの句は 我が愛読書妻も夢中に
などと一直すれば打越にならないと思ったり。

ただ付句は
独立しても詩であることが求められるので
アパートかおる ですと
一句として恋の句にはならないかもしれません。

愛読書も書が出たばかりですねえ。

蕪村さんではなく、芭蕉さんに寄りかかるツケですが

「ネクタイ隠す雨のあけぼの」

にさせていただきます。無迅さんありがとう!



車中の海紅 2016/09/29-19:43 No.[1394]----------------------------------------

コナンドイルは打越だね。ありがとう。


車中の海紅 2016/09/29-19:48 No.[1395]----------------------------------------

コナンドイルは打越だね。感謝。ただロマンに疎いボクには「ネクタイ隠す」がどういう情景なのか、わからなかった。


伊藤無迅 2016/09/30-00:13 No.[1396]----------------------------------------

ネクタイ隠す雨のあけぼの

理想的な新婚さんは、片時も離れたくない。特に若妻は朝夫の出勤時間がつらい! 「今日は雨だから、休んじゃいな」と新妻は、夫お気に入りのネクタイを持って逃げ回る、あるいは何処かに隠してしまう。

と解釈しましたが瑛子さん違いますか?
これも前句があるのでそういう解釈が成り立ちますね。確かに単独ではなんのことか分からないかもしれませんね。

でも私の場合は、今思うと理想的でなかったな〜と思う。



eiko yachimoto 2016/09/30-00:34 No.[1397]----------------------------------------

ロバート レッドフィールドが 80年代の名作、明日に向って撃て でブレークするずっと前に 裸足で散歩
という映画にでています。 ジェーン フォンダと新婚の役でした。

ネクタイがないと弁護士として法廷という職場に行けないという
場面があったか、どうだったか???  

さてここから4句で最後の月が出ます。序破急の急モードに。

この4句は無迅、希望、瑛子、海紅の順番で膝送りとします。

無迅さん、恋はさりげなくはなれ、さらなる時空、トピック、位相、意識の「開拓」をおねがいいたします。

雑の長句。

ps。由美さん、引き続き、見守って下さいね。


伊藤無迅 2016/09/30-12:20 No.[1398]----------------------------------------

新婚の妻を連れたる帰郷にて   希望
ネクタイ隠す雨のあけぼの    瑛子

 それでは出勤した新郎に即した長句をいくつか、

  勝負の日プロポーザルに誤字脱字
転勤の辞令を胸に居酒屋へ
殉職の上司の通夜の列に着く
パーマーと並ぶ遺影の元上司

「死」が二句に・・・早いですか?


eiko yachimoto 2016/09/30-14:06 No.[1399]----------------------------------------

無迅さん、付け句感謝。

ところで前句は、帰郷の句ではなく、希望さんが一番最初に
出してくださった

出張のついでに新婚旅行をし

でした! 出張なので新郎は朝から取引先に出かけなければなりません。え、新婚旅行なのに という妻です。ですので、出張に戻るサラリーマン用語は打越になってしまいます。

というわけで、

再挑戦をおねがいいたします。これから出かけますので
ゆっくり案じてください。

(let me repeat if I may: さらなる時空、トピック、位相、意識の「開拓」)

健吟乞う。

eiko



伊藤無迅 2016/09/30-15:27 No.[1400]----------------------------------------

えっ! そうか、「飛ぶ前に打越を見よ!」ですね。

それでは、すこし時間を貰って。



伊藤無迅 2016/09/30-21:52 No.[1401]----------------------------------------

遅くなりました。夫婦の子を、三句ほど。

  産土に安産祈願の拍手打つ
子の誕生北の大地へ打つメール
アイダホでホームシックと子のメール


eiko yachimoto 2016/10/01-00:41 No.[1402]----------------------------------------

無迅さま

ここは詩的ジャンプが欲しい、
それと同時に前句との交感も感じられてこその
連句、うーん 苦渋のうちに言います。

『誠に僭越ながら、大幅に直して治定させてください。』

ゴーシュから練習しますと来るメール  無迅

*新郎のネクタイが、楽団長の蝶ネクタイに連句的変幻をしました。

次は希望さんです。雑の短句をお願いします。



eiko yachimoto 2016/10/01-12:29 No.[1403]----------------------------------------

希望さん、
この折は春、夏、夏、雑,雑(恋)、雑(恋)、雑と
来ました。あと3句で秋の月の座です。そこまでこのまま全部 雑を考えていましたが、ここで
雪を出せると気づきました。(丹波にゆかりの深い
蕪村の追善に雪が出ないのはさみしいと思って)

冬の雪を案じていただければ幸いです。
(もちろん、候補として雑の句も出してくださって
ok)

よろしくお願いいたします。



eiko yachimoto 2016/10/01-19:17 No.[1404]----------------------------------------

すみません!

イーハトーブのゴーシュをそれとなく応援した
動物たちのことを考えていて、あ、雪がいいと
思って、猪突猛進でした。雨が打越にあったこと、
降り物の観音開きになってしまいますね。

雪はここではなく、またチャンスをうかがいます。

人事でなく叙景の句、雑でも冬でも。

thanking you,
eiko


堀口希望 2016/10/02-10:22 No.[1405]----------------------------------------

瑛子さま
(前句) ゴーシュから練習しますと来るメール 無迅
(付句)  賢治の国の冴ゆる星影       希望

一発勝負ですがいかがでしょうか。添削をよろしく。


eiko yachimoto 2016/10/02-17:33 No.[1406]----------------------------------------

希望様

素晴らしい付けをありがとうございます。ただ、すでに星朧がありました。

子規、漱石と賢治ですと少し名前が多すぎるかなと
思いますので、賢治は面影のみとしたいです。

なめとこ山の冬を想像し、希望さんのさゆるを生かしたいと、七転八倒、次のように添削!させてください。

霧氷が咲いて聖樹冴え冴え

冬はこの一句だけとし、次は雑の長句を付けます。
しばしお待ちを。

瑛子



eiko yachimoto 2016/10/02-19:14 No.[1407]----------------------------------------

ゴーシュから練習しますと来るメール 無迅

  霧氷が咲いて聖樹冴え冴え    希望

あたらしきビーカー揃う実験室    瑛子

ーーー

海紅先生、

次は月まえ、雑の短句をお願いします。

無迅さま、
先生の次は歌仙最後の月です。10日までに満尾できますように。

瑛子


山房の海紅 2016/10/02-20:40 No.[1408]----------------------------------------

実験室と来ましたか。それではまだ病体らしきテーマがない気がしますので、その世界で三案を示します。一応、月が出やすい工夫をしたつもりですが、御裁断を御願いします。

1)割烹着にて新薬を説く
2)フクシマといふ名のモルモット
3)四階にある爺の病室


eiko yachimoto 2016/10/03-08:40 No.[1409]----------------------------------------

海紅先生、おはようございます。

序破急の急、風雲告げる流れをありがとうございます。

   霧氷が咲いて聖樹冴え冴え    希望

 あたらしきビーカー揃う実験室    瑛子

   四階にある爺の病室       海紅

ーーー

無迅さま、月をおねがいいたします。

瑛子



伊藤無迅 2016/10/03-12:33 No.[1410]----------------------------------------

それでは即興の三句

  湯上りの敷石道に月上る
月白の傾城町で友を待つ
そこにいて今ここにいる二日月


eiko yachimoto 2016/10/03-14:29 No.[1411]----------------------------------------

無迅さん、月光を受ける敷石道の質感も捨てがたく迷いますが、

一度暗くなった空がはっきりあかるむ透明な季感と
特別な事情でここで会わなければならない友を待つ
人の事情が結晶する傾城町の句をいただきました。

ありがとうございます。

希望さん、

名残の表の折端です。下記に続く秋の短句をお願いたします。

  四階にある爺の病室   海紅

月白の傾城町で友を待つ   無迅

   

瑛子。



堀口希望 2016/10/04-11:20 No.[1412]----------------------------------------

瑛子さま 

(前句)月白の傾城街で友を待つ
(付句) 秋の簾を漏るる爪弾      希望
ノーベル賞に酌む温め酒    希望

(「実験室」と「病室」が気になるのですが…)


eiko yachimoto 2016/10/04-12:07 No.[1413]----------------------------------------

連句は予言するとよく言われます。

今朝の新聞で大隅氏のノーベル賞単独受賞を知り、
あ、と思いました。 インタビューに
答えて、大隅先生が、「役に立つかどうかばかり問うことが
科学をダメにしている」という意味のことをおっしゃっていて
連句という多くの人が「役に立つの?」などときっと思っている
この連句に
夢中になっている自分を認めてもらったような嬉しいです
錯覚を覚えました。

という状況でしたので、室が続いていることには
全く気付かず! 

実験室を実験棟にします。

それと、旧仮名遣いをできていませんでしたので、これも直します:

 あたらしきビーカー揃ふ実験棟  瑛子

   四階にある爺の病室     海紅

 月白の傾城町で友を待つ     無迅

ーーー

ときて、受賞の美酒を飲みたいところですが、実験棟が

大打越にあるので、、傾城町によく付くお箏の音の方を選びます。

ーーーー

   秋の簾を漏るる爪弾き    希望

瑛子



eiko yachimoto 2016/10/04-12:29 No.[1414]----------------------------------------

連衆のみなさまへ

おかげさまでいよいよ名残の裏6句を残すのみと
なりました。

ここからの運びは次のようにしたいと思います。

31 海紅先生  晩秋の長句    (お酒?、動物?)

32 無迅さん、 雑の短句   

33 希望さん、 雑の長句     

34 瑛子   花前

35 ひぐらしさん、文緒さん、千年さん、由美さん、
しのぶこさん、酢豚さん、月子さん、私たち連衆、 
そして、見ていてくださる会員の皆さんから
匂いの花を公募。

36 海紅先生  春の挙句

====

先生、それでは最後の折立です。どうぞよろしくお願いいたします。

瑛子

 



車中の海紅 2016/10/05-09:57 No.[1415]----------------------------------------

農耕が見当たらない気がするので、簾の外の様子を。どうぞよろしく。

1)新米のとぎ汁隅田川に入る
2)種芋の保存の穴に藁を敷く
3)凶作のクズ玄関を塞ぎをり


車中の海紅 2016/10/05-10:04 No.[1416]----------------------------------------

動物でもお酒でもなくスミマセン。


eiko yachimoto 2016/10/05-11:34 No.[1417]----------------------------------------

車の中からありがとうございます!

川も出ていませんでした、森羅万象とはなかなかいきません。蕪村さんが喜ぶに違いないつけを
いただき喜んでいます。蕪村は堤や川の合流の
イメージを俳体詩に表現した人です。折立に:

新米のとぎ汁隅田川に入る  海紅

をいただきます。

ありがとうございました。

 



eiko yachimoto 2016/10/05-11:37 No.[1418]----------------------------------------

それでは無迅さん、
雑の短句をお願いします。

 eiko

ps.台風の雨が降ってきましたが、お日様も
照っています。


研究室の海紅 2016/10/05-12:52 No.[1419]----------------------------------------

「束子乾ゐて」の「乾ゐて」は「乾きて」か音便で「乾いて」がよろし。


伊藤無迅 2016/10/05-13:33 No.[1420]----------------------------------------

簾を漏るる爪弾き     希望
新米のとぎ汁隅田川に入る  海紅

とぎ汁の白を連想し、

  ほろ酔い客に纏う白犬
介護疲れの割烹着脱ぐ
もやし白々室(むろ)の薄闇
夜回り組のしんがりに猫

如何でしょうか。

 



文緒 2016/10/05-14:50 No.[1421]----------------------------------------


僭越ながら、しかも今更、恐縮ですが

「霧氷咲いて聖樹冴え冴え」の、「霧氷」は、「雪」同様に、<打越> なのでは?

間違っていたらご免なさい。
言うか・言うまいか と、ずうっと、考えていたのですが、やっぱり、言ってみようと。

失礼しました。


eiko yachimoto 2016/10/05-15:03 No.[1422]----------------------------------------

文緒さん、

自分でも微妙だと思いました、ただ霧氷という現象は天からそのままふってくる降り物ではないとも言えると解釈し、ここでは打越ではないことに。

thanks for your kind interest in this kasen.

eiko

 



eiko yachimoto 2016/10/05-15:06 No.[1423]----------------------------------------

先生、谷崎は秘書を雇うとき、旧仮名の身についた人という条件を付けたそうです。
訂正します。

馬脚子より。


eiko yachimoto 2016/10/05-15:29 No.[1424]----------------------------------------

無迅さま、捌きは今、粋な雰囲気からくっきり離れたいと思っております。(かつ動物も欲しい)少し直してもいいでしょうか?

夜回りセンセを守る白犬

割烹着脱ぎ町猫の世話

酔いどれたちのしんがりに猫

遠慮なくどれがいいか、どれもよくないか
知らせてください。

瑛子



伊藤無迅 2016/10/05-16:23 No.[1425]----------------------------------------

それでは「白」の印象新たかな白犬を取りたいところですが「酒」を取りましょう。

酔いどれたちのしんがりに猫

 



eiko yachimoto 2016/10/05-17:05 No.[1426]----------------------------------------

ありがとうございます。

川の流れとよっぱいらいの列ですね。

希望様

猫の次、雑の長句をおねがいします。

愈満尾近し。

瑛子より


車中の海紅 2016/10/05-20:58 No.[1427]----------------------------------------

瑛子さんのさばきも優しさでいっぱいだね。規則に縛られない俳諧ファンが増えるといいね。


eiko yachimoto 2016/10/05-23:46 No.[1428]----------------------------------------

恐れ入ります。

物付けでなく、意味付けでなく、
前句の余情に付けて 永遠に届く
架空の時空!
を作りたい、いつか読み返した時、皆様が
家に帰ってきたような気持ちになれば。。。

おやすみなさい。

 

 

 



堀口希望 2016/10/06-11:34 No.[1429]----------------------------------------

瑛子さま
次の2句ご検討ください。よろしく。
(前句) 酔いどれたちのしんがりに猫

(付句)かく生きてひと日を惜しむ終電車(希望)
市中は物の匂ひの中に更け(希望)


eiko yachimoto 2016/10/06-11:55 No.[1430]----------------------------------------

希望さん、

蕪村に

百姓の生きて働く暑さかな

という句があって、何たるつかみ!とたじろぎました。

かく生きてひと日を惜しむ終電車(希望)

をいただきます。ありがとうございます。

 



eiko yachimoto 2016/10/06-15:12 No.[1431]----------------------------------------

新米のとぎ汁隅田川に入る          海紅

  酔いどれたちのしんがりに猫       無迅

かく生きて一日を惜しむ終電車        希望

巣箱見つける外灯の裏          瑛子

ーーーー

花前は上記の通り
巣箱の句とします。

いよいよ匂いの花の座です。ニ花三月の最後の花、大切な花です。時分の花とか、花伝書とか、秘してこそ花とか、
様々に審美的、神秘的、陶酔的に語られますが、

どうぞ自由に
イメージし

百花繚乱のページにしてください!

瑛子



eiko yachimoto 2016/10/06-15:24 No.[1432]----------------------------------------

36句で満尾する一つ手前の花の句を大募集しています。

#35
ひぐらしさん、文緒さん、千年さん、由美さん、
しのぶこさん、酢豚さん、月子さん、私たち連衆、 

そして、見ていてくださる会員の皆さん全てから
匂いの花を募集しています。

乞う、健吟!

谷地元瑛子(捌)記す。



車中の海紅 2016/10/06-19:22 No.[1433]----------------------------------------

公募の匂いの花、みんな競って詠んでくださいナ。そして結果は捌きに任せる。それこそシンフォニー。



電車に中の海紅 2016/10/06-19:25 No.[1434]----------------------------------------

公募の匂いの花、みんな競って詠んでくださいナ。そして結果は捌きに任せる。それこそシンフォニー。



文緒 2016/10/06-20:08 No.[1435]----------------------------------------


瑛子 さま

「霧氷」について、ご返信 ありがとうございます。

納得しました。「すれすれ」の選択・判断 というのも、なかなか よいお話 でした。

遅くなってしまいましたけれど。


月子 2016/10/06-20:17 No.[1436]----------------------------------------

それでは、老馬の先走りと・・?

  もう宿は予約してあり花の宴  月子


yumi 2016/10/07-01:01 No.[1437]----------------------------------------

わあ、やっぱり「急」の展開は速いですね。

*あふむけば花片ひとひら前髪に

*あふむける前髪ちらら花片落ち


yumi 2016/10/07-01:29 No.[1438]----------------------------------------

もう眠くて分からなくなってきていますが……。

*ひとひらの花片あふむく前髪に


yumi 2016/10/07-06:53 No.[1439]----------------------------------------

お早うございます。

*登園の子ら嬉しさう花の寺


しのぶこ 2016/10/07-12:42 No.[1440]----------------------------------------

では……

*想い出の卒業式の花の雨
*肩に花能楽堂の門くぐる


千年 2016/10/07-12:53 No.[1441]----------------------------------------

もう花でしたか・・・お言葉に甘えて、

○ちりぬるをこの世の花のありどころ


eiko yachimoto 2016/10/07-14:42 No.[1442]----------------------------------------

蕪村 萩原朔太郎 (評釈) 

  凧(いかのぼり)きのふの空の有りどころ

 北風の吹く冬の空に、凧が一つ揚つて居る。その同じ冬の空に、昨日もまた凧が揚つて居た。蕭條とした冬の季節。凍つた鈍い日ざしの中を、悲しく叫んで吹きまく風。硝子のように冷たい空。その空の上に浮んで、昨日も今日も、さびしい一つの凧が揚つて居る。飄々として唸りながら、無限に高く、穹窿の上で悲しみながら、いつも一つの遠い追憶が漂つて居る!
この句の持つ詩情の中には、蕪村の最も蕪村らしい郷愁とロマネスクが現はれて居る。「きのふの空の有りどころ」という言葉の深い情感に、すべての詩的内容が含まれて居ることに注意せよ。「きのふの空」は既に「けふの空」ではない。しかもそのちがつた空に、いつも一つの同じ凧が揚つて居る。即ち言えば、常に變化する空間、經過する時間の中で、ただ一つの凧(追憶へのイメーヂ)だけが、不断に悲しく寂しげに、穹窿の上に実在しているのである。かうした見方からして、この句は蕪村俳句のモチーフを表出した哲學的標句として、芭蕉の有名な「古池や」と對立すべきものであらう。尚「きのふの空の有りどころ」といふ如き語法が、全く近代西洋の詩と共通するシンボリズムの技巧であつて、過去の日本文学に例のない異色のものであることに注意せよ。蕪村の不思議は、外國と交通のない江戸時代の日本に生れて、今日の詩人と同じやうな歐風抒情詩の手法を持つて居たといふことにある。

ーーー

月子さん、由美さん、しのぶこさん、千年さん

ご投句ありがとうございます。まだまだ募集中!


yumi 2016/10/08-01:45 No.[1443]----------------------------------------

だから蕪村の句は、分かったような気持ちになれるのだなあと思いました。

*花雨につつまれ命育ちゆく

たくさん投句してしまいました。容赦なく捨ててくださいませ。


eiko yachimoto 2016/10/08-15:55 No.[1444]----------------------------------------

一つ選ぶのはスリルがあります。いろいろな句に
惹かれるからです。
**
もう宿は予約してあり花の宴   月子
雲に隠れて月につと笑ふ   しのぶこ

花雨につつまれ命育ちゆく    由美
産土詣安産祈願       無迅     

肩に花能楽堂の門くぐる     しのぶこ
維新の記憶残す月影     ひぐらし

よい句はよい付けをよびますね。

さあ本題です。秋の歌仙、道のべやの匂ひの花には:

  巣箱みつける外灯の裏      瑛子

ちりぬるをこの世の花のありどころ  千年

petals all fallen
yet the blossom's placed
where it never fades

いかのぼりの句に負けない俳諧精神の句、
あってないもの、なくてあるものを
求めて進む歌仙の旅にふさわしいとおもいました。

巣箱みつけるにも付いています:-))

みなさまありがとうございました。

海紅先生、

挙げ句をおねがいいたします。春です。

瑛子拝

  

 



山房の海紅 2016/10/08-17:20 No.[1445]----------------------------------------

名残りの花の句に古雅・典雅を読み取り、以下のような三句を思案しました。瑛子捌きの判断を仰ぎます。

1)開帳となる親王の笛
2)将軍沢にもゆる陽炎
3)昔男の袖に春泥


文緒 2016/10/08-21:09 No.[1446]----------------------------------------


「まだまだ募集中」という瑛子さんのお言葉を信じ推敲していて、「いざ、投稿!」と開いたら、もう挙句。
ショック中 です。

しかし、千年さんの句の、詠みの深さ・巧さ には感じ入っていたので、異存はありません。
先生の挙句候補も 格調が高いので、佳い歌仙1になりますね。

それでは、 改めて、また。



eiko yachimoto 2016/10/08-21:28 No.[1447]----------------------------------------

文緒さま

ご納得くださり安堵!

こんな短連句も私の胸に残ります:

秋冷の床に入れども寝寝られず  希望
香など焚きて見む霧月夜   文緒

海紅先生、

どれを選ぶかというより、三つの歌仙が同時にできるような互いに際立つ候補をありがとうございました。

熱が欲しかったのでこれに決めさせていただきます。

◎将軍沢にもゆる陽炎  海紅

みなさま、

これからいよいよ秋が深まりますね。ここまで
ありがとうございました!

瑛子



eiko yachimoto 2016/10/08-21:34 No.[1448]----------------------------------------

追伸:

秋という字を繰り返さないために

秋夜更けを長き夜もに

あたらしいと新が近くにあったので

滅菌の

に一直いたしました。


月子 2016/10/08-22:04 No.[1449]----------------------------------------

蕪村秋の連句・楽しませていただいたお礼をと思いながら・・明朝早く3、4日の旅に出ます。帰ってからでは蛇足になりかねないと思っておりました。間に合って満尾を迎えられ嬉しい限りです。おめでとうございます。 

No.1427で海紅先生が書かれましたコメント「瑛子さんのさばきも優しさでいっぱいだね。規則に縛られない俳諧ファンが増えるといいね。」それを受けて瑛子さんの「物付けでなく、意味付けでなく、前句の余情に付けて 永遠に届く架空の時空!を作りたい、・・」と。
このお二人の言葉に「ネットで連句」を撒くという意味と可能性が語られていると、私は感じました。
いずれにしましても見識と優しさに溢れた瑛子さんの捌きに感服しています。

  eiko yachimoto  バンザイ!

 お疲れ様でした。「芭蕉会議白山連句会」の発展を信じます。

  ちなみに私の好きな一連は

   滅菌のビーカー揃ふ実験棟  瑛子
四階にある爺の病室     海紅
月白の傾城町で友を待つ   無迅
秋の簾を漏るる爪弾     希望
新米のとぎ汁隅田川に入る  海紅

 次の希望さんの冬のお捌きを楽しみにしております。     月子



eiko yachimoto 2016/10/08-22:09 No.[1450]----------------------------------------

月子さん、書き込み、ありがとうございます。

気をつけて行ってらっしゃい!


文緒 2016/10/08-22:46 No.[1451]----------------------------------------



伊藤無迅 2016/10/08-22:48 No.[1452]----------------------------------------

あの潮の香満つ三浦三崎から始まり、ついに満尾しました。
おめでとうございます。
瑛子さん、導いて戴きありがとうございました。
お付き合い戴いた連衆の皆様、御礼申し上げます。


文緒 2016/10/08-23:04 No.[1453]----------------------------------------

パスワードを間違えたようで、前欄に入れませんので、新たに。

瑛子さま 連衆のみなさま

満尾、おめでとうございます。
充分、楽しませていただきました。
ありがとうございました。

蛇足ですが。「漏る」は、四段活用と思っておりました。何か特別の事情がありましたか?



千年 2016/10/09-10:05 No.[1454]----------------------------------------

瑛子様、花の句どうもありがとうございました。ナウの「新米のとぎ汁」には俳諧三昧を感じました。
瑛子捌きの開放性に深謝!


yumi 2016/10/09-14:34 No.[1455]----------------------------------------

満尾おめでとうございます。

そうだったっけ?と思い、うちにある辞書を引いてみたのですが、「漏る」には四段活用と下二段活用と両方あるみたいです。

明日、鎌倉に行かれる方は、天気もまあまあのようですので、ゆっくりお疲れを癒してくださいませ。


文緒 2016/10/10-12:15 No.[1456]----------------------------------------


yumi さん 調べました。 自問 に、自答 する 形になりますが・・。

まず、口語体に、@「漏る」(五段・終止形)、A「洩れる」(ラ行 下一・終止形)があり、同じように用いられる同義語である。

@ を 文語体にすると、四段活用になり
「漏る」(終止形)、 「漏る」(連体形)と 変化する。

A を 文語体にすると、下二段活用になり
「漏る」(終止形)、「漏るる」(連体形)と 変化する。

したがって
歌仙中の、「漏るる」は 下二段活用 ・ 連体形 だと、ようやく 分りました。

希望 さま

私の無知から、大変 失礼なことを してしまい、 お詫びのしょうもありませんが。
お許しくださいませ。
申し訳ありませんでした。 

yumi さま

ありがとうございます。 おかげで、不明を詫びる機会もできました。
これからも、よろしくお願いいたします。

お捌きさま  連衆のみなさま ギャラリーの みなさま

お騒がせいたしました。 
経緯をご理解いただければ、幸いです。

                        文緒 拝


しのぶこ 2016/10/12-19:06 No.[1457]----------------------------------------

満尾おめでとうございます。
何も分からないのにしゃしゃり出ましたが…
瑛子さま、優しいお心遣いありがとうございました。


eiko yachimoto 2016/10/14-07:55 No.[1458]----------------------------------------

おはようございます。

先日、うららさんと話していて、お互い芭蕉会議に入会して8年になると知り、そんなに経ったのと驚いています。

今になって、ようやく、なぜここに導かれたのか
わかるような気持ちです。

そろそろこの巻を収納していただこうと思います。
希望さんにバトンタッチです。

改めて、先生、皆様、ありがとうございました。

eiko yachimoto


山房の海紅 2016/10/16-07:57 No.[1459]----------------------------------------

こちらこそありがとうございました。オセワサマデシタ。