■202406_02 海紅 2024/06/17-15:07 No.[9210] |
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雨を聞くらし鈴蘭は鈴を振り | |||
蛙星
2024/06/18-20:27 No.[9211]
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鑑賞の前に、恥ずかしながら「らし」の意味がわからなかったです。不勉強ですみません…。調べた所「根拠のある推量(〜らしい。〜に違いない。)」とありました。それが間違いでなければ、句意は「鈴蘭が鈴を振っているのは、雨音を聞いているらしい(または、聞いているに違いない)」…といった感じでしょうか(解釈まで拙くて申し訳ありません)。 それをアタマにいれて鑑賞しますと、鈴蘭が雨音を聞いているという擬人化、とてもステキだと思います。しかも鈴を振っている姿を「雨を聞いている(らしい)」と表現したのは、鈴蘭が有名な北海道出身の先生ならではの感性でしょうか。(いい意味で)とてもメルヘンを感じます。以前、先生に「実際に見なければ、実感はあり得ません(後略)」というお言葉があったと記憶していますが、この句も先生は実景を詠まれた…と考えてよさそうですね。こういった小さなもの、弱いものに焦点をあてるのは一茶にも通じる気がします。 今回は「らし」と、風情のある句は読み手を清々しくさせる…この2点を学びました。かなりの長文、失礼しました。 | |||
山房の海紅 2024/06/27-20:12 No.[9212] | |||
今や「らし」は一般的じゃないかもしれない。この2音で初句は7拍になるから分かりにくかったかもしれません。 とはいえ、蛙星さんの句解に異存なし。芭蕉会議の面々にボクは「晴れ男」といわれるけれど、本人は実は「雨が好き」な凡夫であります。いつもありがとうございます。 | |||
山房の海紅 2024/06/27-20:17 No.[9213] | |||
スズランからボクの郷里へと言及していただき恐縮です。ただし、今の茅屋にもスズランが咲いて、今年もしばらく楽しめました。 | |||
美知子 2024/06/28-17:40 No.[9214] | |||
雨なのに何だか楽しい気分になって「らし」の入った詩歌をさがしてみました。 みよしのの山の白雪つもるらし ふるさとさむくなりまさるなり 坂上是則 百人一首にある「朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪」の作者の歌でした。 鈴蘭の揺れと雨音が優しい音楽に聞こえ、いい時間を共有させていただきました。 | |||
美知子 2024/06/29-13:01 No.[9215] | |||
鈴蘭を擬人化した「聞くらし」の世界、童話の世界に誘ってくれます。こんな静かな時間、雨もすてきです。 「降るらし」とはちょっと違う。余分なことを書いた言い訳です。 | |||
山房の海紅 2024/06/30-17:12 No.[9216] | |||
「雨を聞くらし」というメルヘンに共感していただきありがとうございます。五七五の基本が崩れるものを、俳人は「句またがり」と言っているようです(誰が言い始めたのかは知りません)。私は五七五を堅く守ることは考えず、十七拍に収まれば合格と考えて来ました。今後のために「らし」でない道もさぐってみるつもりです。お読みいただきありがとうございます。 | |||