■202406_01 海紅 2024/06/03-15:39 No.[9204] |
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その肩に螢とぶころかと思ふ | |||
蛙星
2024/06/04-23:47 No.[9205]
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この際なので、思った通りの感想を。一句拝読した時に「艶っぽいな」と感じました。「その肩」はここでは女性、さらに深読みすれば御婦人以外の中、高年の女性(和服美人な感じです)が浮かびます。季語も「蛍」は動かないと見ました。「とぶ」も「飛ぶ」と漢字にすると重い気がしますし「(蛍)舞う(舞ふ)」では作り過ぎな気がします。どこか「演歌」…ではなく「艶歌(えんか)」という字が合う一句ではないでしょうか。拙い鑑賞、失礼しました。 | |||
千年 2024/06/07-18:24 No.[9206] | |||
蛍狩りに不在の作者の参加の思ひ。夜の蛍の火の滲む感じが表されていると感じました。 | |||
山房の海紅 2024/06/12-21:41 No.[9207] | |||
螢は郷里北海道にも生息していたはずですが、高校を卒業して、親許を去るまでに見た記憶はありません。 上京して修士課程を終えて、大学院の指導教授のすすめで近県の高校教師になりましたが、最初の年の教え子(今は高校の校長です)の一人が、町に螢が出る場所があるといって案内してくれました。ひそかに、次の和泉式部の和歌の気分を味わいたくいと念じていたことが叶った最初でした。 男に忘られて侍りけるころ、貴船に参りて、御手洗 河に螢の飛び侍りけるをみてよめる 物思へば沢の螢も我が身よりあくがれ出づる魂かとぞみる(和泉式部・拾遺和歌集・神祇雑六) 以後、何度か転居しましたが、梅雨のころにはいつも、螢を見られるところはないかと思いながら暮らしてきました。幸い、今住む町でも、今のところ毎年螢を見ることができます。 ある年、仕事が入って、せっかく誘われた蛍見に出かけれらないことがありました。都内で残務を処理しながら、〈イマゴロ、ミンナ、ホタルヲミテイルノダロウナア〉と思って書き留めた句です。 千年さんの的確な句解で、少し自信がつきました。蛙星さんの浪漫的な景色で小さな恋を思い出しました。ありがとうございました。 | |||
Eiko 2024/06/14-17:47 No.[9208] | |||
皆様のやりとりを堪能いたしました.和泉式部の和歌に負けず秀逸なり。 | |||
山房の海紅 2024/06/14-21:31 No.[9209] | |||
今宵誘われていつもの場所に螢をさがしに出かけて戻りました。年々少なくなるなあと悲観的になっていましたが、今夜はここ数年で一番の多さでした。 この句の消費期限が近いので、こんな内訳話が皆さんの句作への興味を深めてくれることを祈って、書き込んでおきます。瑛子さんありがとう。 | |||