■200610_01_akapen 事務局 2006/10/05-13:08 No.[193] |
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薄闇に妖精の舞からすうり | |||
千葉ちちろ
2006/10/06-08:36 No.[194]
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赤ペン談話室となり、どなたからも今のところコメントがないので、とりあえず小生が口火を切ってこの句に対して思いつくことを簡単に述べてみます。烏瓜の実が赤や黄色に色づき、あるいはまだ色づく前の緑のままの実が入り混じって薄闇(朝でしょうか、それとも夕方?)の中で風に揺られて妖精が舞っているように見えたのでしょうか。「薄闇」の「闇」と「烏瓜」の「烏」で「闇夜に烏」という諺を思い出しますが、この句にそんな意味も折り込んでいるのでしょうか? | |||
梅田 ひろし 2006/10/06-08:49 No.[195] | |||
烏瓜の花を今年はたっぷりと見ました。俳句教室の生徒が 自宅に咲いているので、是非見に来てという話しがあり、早速訪れました。夜の闇にぼーと浮く烏瓜の花はまさに妖精といっても、間違いのないほどの咲きざまでした。 その後、開発地に残った大屋敷林に楚々と咲く烏瓜の花を 四、五日毎日見に行きました。なんとか佳句と思っていますが・・・。烏瓜静女の舞とも思ふかな ひろし | |||
千葉ちちろ 2006/10/06-09:26 No.[196] | |||
早速、梅田さんからコメントがありましたが、この句は烏瓜の花を詠んだものなのでしょうか?私の見た歳時記および広辞苑では「烏瓜の花」は夏の季語になっています。「妖精の舞」とか「静女の舞」とは「花」を意味するのでしょうか? 小生は敢えて「花」となく、「烏瓜」とのみある場合は「烏瓜の実」を意味するものと解釈していました。 | |||
椎名美知子 2006/10/06-10:14 No.[197] | |||
烏瓜の花をしらなかったのですが、5,6年前に山道を歩いている時、レース編みのモチーフのような美しい花に出会いました。この句のように「妖精の舞」「静女の舞」のようで、その出会いの時の感動を思い出しました。でもめったに出会えないかもしれませんね。烏瓜の「花」だということがわかると、その美しさを想像だけでも共感できると思うのですが、575の中に詠いこむのって難しいですね。とてもいい句と思いました。 ちちろさん、いつも書き込みありがとうございます。いいお勉強をさせていただいております。 | |||
濱田惟代 2006/10/06-21:34 No.[199] | |||
烏瓜の花は子供の頃から大好きでした。きれいな花がどうしてあの赤い実になるのか不思議でたまりませんでした。烏瓜の花の優雅な姿を知っている人は「薄闇に妖精の舞」の5・7は「からすうり」とつけても烏瓜の花を詠んでいると分かりますが「からすうり」は「歳時記」では秋で実を説明しています。ここは烏瓜の花としたほうがいいのではないでしょうか。夕方咲くのは分かっているので闇はカットし「からすうりの花の妖精舞姿」としてみました。 | |||
千葉ちちろ 2006/10/06-22:12 No.[200] | |||
濱田さんのコメントで烏瓜の花は夕方咲くのを知りました。梅田さん、椎名さん、濱田さんもこの句の「妖精の舞」は花を意味しているということなので、やはり濱田さんのおっしゃるように、歳時記にある「烏瓜の花」と詠み込まないと先人たちが区別した夏と秋の季語の違いがわからないと思います。さて、そうなるとこの句は夏の句になるわけですが何故この10月に夏の句を取り上げたのでしょうか?時期はずれな気がしますが・・・。 | |||
椎名美知子 2006/10/08-10:32 No.[201] | |||
烏瓜の花にたしかに夏の季語ですね。縁がレース状に裂けるのは雄花で晩夏のころ夜に咲く。白い10センチ位の花は妖しげな風情がありますね。私も少し遊んでみたくなりました。 誘うごと烏瓜の花宵闇に | |||
事務局 内藤 2006/10/08-13:05 No.[202] | |||
内藤です 選句についてですが、時期がずれてしまい申し訳ございませんでした。 皆様より投句いただき、選考し、順番に掲載していくうちに時間が経ってしまったのです。 お許しください。 今後はその辺も考慮させていただきたいと思います。 | |||
千葉ちちろ 2006/10/08-18:11 No.[203] | |||
内藤さん、いつもご苦労様です。 この選句については、皆さんが「妖精の舞」は「花」を意味するとのことで夏の句だとわかりましたが、事務局としては「からすうり」という秋の季語が使用されていたのですからしょうがないのではないかと思います。小生も「からすうり」の「実」が「妖精の舞」だと思いました。もしかしたら作者も「からすうりの実」を詠んだものかもしれないし・・・。 | |||
椎名美知子 2006/10/09-09:32 No.[204] | |||
内藤さま 事務局は俳句の選句もなさってここに載せられるとのこと、季節のずれは気になさることはないと思いました。今回のようにそれも教材になっていますし、面白いのでは。季語をその度、歳時記を引いて「エー、そうだったの」と感心している私です。今、投句の募集はしていないとのこと、季節のずれを恐れず教材提供をお願いします。それに今回の場合はちちろさんのおっしゃるようにどちらともとれたわけで。 いつも見せていただくだけの「赤ペン句会」参加してみると面白いですね。 | |||
千葉ちちろ 2006/10/09-18:26 No.[205] | |||
椎名さん、優しい言葉で締めていただき(アレッ、まだ終わりではない?)ありがとうございます。小生は納得できないとどうしても知りたいと思ってしまう性格です。先輩の皆様方、悪く思わないでこれからもよろしくお願いいたします。 | |||
根本文子 2006/10/10-10:37 No.[208] | |||
今回のちちろさんのご意見は目からウロコ、とても参考になりました。何故なら私もこの句を拝見した瞬間あのレースのような、まさに造化の妙としか言いようのない白い花がうかびました。でもあの愛らしい赤い実が紅葉の薄闇のなかで風にゆれるのも、メルヘンのこびとの妖精のようでもありますね。 烏瓜夜ごとの花に灯をかざし 星野立子 ほのぼのと泡かと咲けり烏瓜 松本たかし | |||
海紅 2006/10/11-15:23 No.[213] | |||
「赤ペン句会」は「赤ペン談話室」になり、「先人の句…」や「海紅句抄」場合によっては「論文を読む会」で扱われたテーマで、必要な話し合いの場にする予定です。範囲が広がると考えて下さい。しかし「赤ペン句会」を愉しみにしている人もありますので、廃止せず、添削学習室(意見交換)のような感じで、残そうという意見が強くなっています。その際、欠席裁判のようにならぬよう、お互いが気を付けて研鑽したいと思います。したがって、常に当季でなく季感がずれる場合があることを御承知ください。特に投句者には、この点を了承願います。 | |||