■200806_02 海紅 2008/06/16-15:28 No.[5541] |
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水馬の自由手足を投げ出して | |||
月子
2008/06/17-09:45 No.[5554]
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動物行動学の日高敏隆さんの本によるとミズスマシは6本の足の4本の先から油を出して水に浮き、残り2本の足をオールにして水の上を自由に動き回るというのです。水の上でじっと手足を投げ出しているときは生きた獲物が水に落ちて波が起こるのを待っていて、波がくるや2本の足で素早く近づいて、あのとがった口をつっこんで獲物を吸うんですって。ミズスマシも大変らしいです。というのは余談ですが、水馬がミズスマシだということを知りました。「わくわく題詠鳩の会会報35」の初めに海紅先生が「詞にて心を詠まむとすると、心のままに詞のにほいゆくとは、変はれるところあるにこそ」と京極為兼の詞を引かれ「美しい言葉に頼って感動を歌にしょうとするのと、感動を詠むにつれて言葉が美しい光を放つのとは、決して同じではない、と言う意味です。芭蕉の教えに似ています。」と解説されています。「海紅句抄」のこのコーナーで先生はたとえば水馬もそうですが言葉そのものに立ち止まってみるということを意識されているように思うことが多いように感じています。脈絡がはっきりしませんがこの句へのコメントです。 | |||
月子 2008/06/17-22:46 No.[5559] | |||
先のコメントへの補足と訂正を致します。 広辞苑に「水馬」はアメンボの漢名とあり、特に俳句などではアメンボをミズスマシとも呼ぶとあります。正確には「水馬」はアメンボのことで動物行動学の日高氏はミズスマシとアメンボをはっきり分けておられ、先に私の書いた6本足のミズスマシはアメンボのことです。海紅先生の「水馬」はアメンボをミズスマシとみたアメンボだと解釈致しました。というような次第です。 | |||
山房の海紅 2008/06/18-07:33 No.[5568] | |||
アメンボとミズスマシが別物であることを知らなかった。ありがとうございます。 | |||
ちちろ 2008/06/20-09:08 No.[5602] | |||
アメンボとミズスマシは別の昆虫とは知りませんでした。目から鱗! 飴の匂いがするからアメンボというとか。 この句のようにアメンボは手足を拡げて水の上を自由自在に動きまわっています。小川では緩やかな流れに身を任せ、水に映っている雲に乗っているかのように見えるときもあります。自由でいいな〜などと思っていたら、月子さんのコメントにあるように獲物が水に落ちてくるのを待っていたんですね。やっぱり生き物である以上生きていくのは大変なんだな〜と気づきました。 | |||
三木喜美 2008/06/25-10:26 No.[5693] | |||
私の歳時記〔ホトトギス〕には「あめんぼう」は地方によって水馬ともいい、「まひまひ〔水澄〕」と混同されやすい。とあり、「まひまひ」は1センチにも満たない黒い丸みのある虫で、池や川の水面を輪を描きながら舞う。とあり、「水澄」〔みづすまし〕、とも豉虫〔まひまひ〕ともいうとあります。私は「まひまひ」は知りません。それにしてもちちろさんの「水に映っている雲に乗っているかのように見えるアメンボ」は先生の句そのもので、気持ち良さそうですね。ヨガのポーズに寝て手足をすべて投げ出して脱力するものがあるのですがとても解放的で気持ち良く、時にはこんな一時もあると疲れが取れます。蛇足でした。 | |||
むらさき 2012/06/15-21:09 No.[7894] | |||
どこかで、いつも自由をもとめている作者(?)と、自由に生きているようにみえる 水馬との「出会い」の句でしょうか? 自在に生きているようにみえる水馬の自由さ・のびのびした感じが、みずみずしく心地よくもあり、可愛くもあり、そして、ちょっぴり羨ましくもあり?? 「・・・・・手足を投げ出して」は、水馬の手足のながさを彷彿させます。また、ちょっと奔放な感じもして、「あのチビ君が?」と ふ〜っと 可笑しくもあり、笑いたい気持ちになります。 「有季・定型」の句でありながら、破調のリズム感があり、面白いです。 自由な感じにみえる水馬をみているうちに、作者も自由になり、このような破調の句ができたのでしょうか? 読み手も解放・開放されてゆきます。 作者が、水馬に、水馬の虚の世界を見る。そして、ともに 虚の世界を謳いあげたような・・そんな感じの句です。 詩の世界って面白いですね〜。また、詩は「寂寥の器」でもあり・・。 私も、先日 美術館の 人工池で、”幾何学模様を描いて泳ぐあめんぼ”に対面しました。 あめんぼやすい〜すい〜と水光る むらさき | |||
2013/10/15-21:42 No.[8049] | |||
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