■201309_01 海紅 2013/09/02-14:17 No.[8036] |
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一夜話に鉦叩ある親しさよ | |||
鈴木松江
2013/09/03-12:38 No.[8037]
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何やら掌を合わせたくなる御句でした。 「鉦叩」の語の深い広がりを知り俳句の世界とは素敵だ また、以前に購入した大津絵の絵葉書の中から、鬼が唐傘を背に奉加帳を手にして首から下げた鉦を叩いて歩く一枚を見つけて心が和らぎました。 「大津絵の筆のはじめは 何仏」 芭蕉 (この句は大津絵はがきのカバーにもありました) | |||
椎名美知子 2013/09/04-13:40 No.[8038] | |||
鈴木さん、これからも書き込み、楽しみにしています。 しみじみといい句で、コメントを書かずに味わいたいと、思いました。 チンチンと澄んだ音をだす「鉦叩」は松江さんの書かれているように仏に関わるもので、そこに語源がありそうですね。 気心の知れた、親しい人とでなければ持てない時ですね。山の静かな宿。杯を傾けながら、あるいは床を並べて、お互い、思いつくままにぽつり、ぽつり語る。 | |||
椎名美知子 2013/09/04-13:59 No.[8039] | |||
続きです(読み返す間もなく送られてしまいました)。 何も語らない間。鉦叩のチンチンチンと澄んだ声。またぽつり、ぽつり。どんな話をされているのでしょう。 涼しさをわが宿にしてねまるなり 芭蕉 共通したものを感じました。 | |||
椎名美知子 2013/09/05-10:19 No.[8040] | |||
季語の使い方に慣れていないので、あるいは的外れかもしれないと思いながら書き込みをします。 鉦叩はコオロギ科の褐色の小さな虫。秋の季語。野山の草木の中に生息し、この頃ではめったにその声を聴くことはないのでは。そこで思うのですが、この句の中の鉦叩、声を聴いたか、あるいは聴いていなかったかもしれない。 でも、5・7・5の限られた中に、山の中の温泉宿での夜の静けさと間(この句からそう読み取りました)を表現するのに、「鉦叩ある」の7文字に読みこんだのでは。 といつも通り深読みの癖です。 芭蕉が実際にあったことと異なる(曽良日記と異なる) ことを描きながら、心理的表現の効果(言葉が適当でないかも)をあげている句があることを思うと・・。 17文字に読み込む難しさと、季語の持つ背景の拡がりがようやくわかってきたところです。ご意見よろしくお願いいたします。 | |||
山房の海紅 2013/09/12-10:15 No.[8041] | |||
ご感想をありがとうございます。毎晩いくつかの虫の声にまじって、鉦叩を聞く季節になりました。 句作の背景など、みなさんの感想には関係ないのですが、泊まりがけの句会で、眠るのが惜しくて先生の部屋に押し掛け、お話を伺っていると、話の途切れ途切れに鉦叩の音が聞こえて来まして、それをそのまま言葉にすくい取ったものです。往事茫々、その夜の先生の話は忘れてしまいましたが、必要なことはボクの身体に染み付いていると信じて、師恩に感謝するばかりです。 | |||