■201205_01 海紅 2012/05/01-13:37 No.[7873] |
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住み捨つる覚悟ほととぎすを待てる | |||
美知子
2012/05/07-20:04 No.[7874]
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不定型であることで人生の達観を感じます。山頭火の世界ですね。 「住み捨つる覚悟」が出来るのは、若い時ではできないこと。「ほととぎす」は渡り鳥、 初夏から秋の間、緑豊かな自然ののこったところでないと住まいとしない。 作者が「住み捨つる覚悟」をしたすまいのあるところはそんな環境で、勤務にはちょっと不便さを感じることもあったはず。でも、いまは「住み捨つる覚悟」をし、「ほととぎすを待てる」心境に。いかにも何気なく詠まれている句に見えますが、「住み捨つる覚悟」と「ほととぎす」の組み合わせが作者の高度な技術を感じてしまいました。 本当に久しぶりで書き込みをして、生意気なことを書いて恥ずかしい!ですね。でも印象に残り、勝手な解釈で楽しませていただきました。 | |||
千年 2012/06/02-00:21 No.[7884] | |||
美知子さんの鑑賞に触発されて。 「住み捨つる」・・・変な表現。 「ほととぎすを待てる」・・・変な表現 よくわかりませんが、「覚悟」という言葉が初めて俳句になった発句かも。 | |||
千年 2012/06/02-09:03 No.[7887] | |||
言葉足らずの鑑賞を昨夜してしまいました。 「変」というのは、初めてこの句に接したときの違和感のようなものです。「住む」と「捨つる」の結びつきを変と言ってしまいました。 西行の「世を捨つる人はまことに捨つるかは捨てぬ人こそ捨つるなりけれ」でしたか、この句の捨つるはこの歌に通じているのではないか。 「古来花・月・雪・紅葉・時鳥は五個の景物として重視された。鶯の初音と同様その声が愛でられるが、冥途の鳥ともいわれる」(「十七字」より)・・・・出会い、別れる。出会う前に待つ。 この句は、捨てて、待つ作者の覚悟を詠んだ初夏(ゆく春)にふさわしい句として鑑賞できました。 | |||