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 海紅   2011/10/17-16:11  No.[7403]
    西鶴の大家でべったら市好きで

大江月子   2011/10/18-09:31  No.[7404]
 
    先生のお句に西鶴があるなんて!

 私の頭の中でいつも鳴っていて逃れられない好きな句があります。

  西鶴の女みな死ぬ夜の秋   長谷川かな女

 西鶴の「好色五人女」は実話をもとにお芝居になっているお馴染みのものばかりですが、この句はその辺から発想されているのですね。

   西鶴の大家でべったら市好きで  海紅

 どうしょう、わかんないと、昨日一日西鶴をほじくってみました。
 西鶴は大阪に生まれあれだけの仕事を残し五十一歳には大阪で死んでいます。私の手元だけでは西鶴が江戸に住んだという記述がみつけられない。
 一方べったら市を検索すると、東京日本橋大伝馬町にある宝恵比寿神社は、江戸時代から商業の神様として栄え、現在も毎年10月20日に神社周辺で大賑わいのべったら市があるということがわかりました。
 西鶴の「日本永代蔵」は富にかかわるあらゆる仕事を書こうとしたものといわれています。
 ありました。誰かがネットに井原西鶴の「日本永代蔵」に宝恵比寿神社と糀漬けの大根を若い衆が通りの娘にそれを売っている場面が出てくると書いていました。
これを信じヒントにして想像するに西鶴は「永代蔵」を書くにあたって当然江戸に取材しただろうと考えます。
 先生の句の大家さんは滞在先の大家さんでした。そう謎を勝手に解いてみると江戸の市井の楽しさが浮かぶようです。
 先生、ほんとうは具体的にぺったら好きの大家さんの名がわかっているのですか。

 さてかな女に対抗してどうしても西鶴の句を詠みたいと考えている私にこの秋浮かんだ手始めの一句。

 我が恋はお七に似たり秋の果て   月子

お七は「五人女」の中の一人、秋の果ては私自身です。

 

研究室の海紅   2011/10/18-19:47  No.[7405]
 
    ヤヌシも巨匠も同じ言葉を用いる日本語の貧しさが誤解を呼んだらしいネ。
 

大江月子   2011/10/19-01:45  No.[7406]
 
    一瞬 タイカ とも読んだのですが…
誤解は「の」の解釈でべったら市が好きだったかもしれない巨匠西鶴と読まなくてはいけないのですね…?
はやとちり勇み足ですみません
西鶴がこの句では江戸にいたことなどではなくそう言えば明日はべったら市との風物詩に西鶴を連想した句と捉えればいいのでしようか…?
 

山房の海紅   2011/10/19-08:21  No.[7407]
 
    どう読まねばいけないということは、(欠落部の多い)詩歌にはたぶんなく、自由に鑑賞してよいのだと思います。

 ボクが大学院で西鶴を教わったO先生は、べったら市の時期は必ず革鞄にナイフを忍ばせ、べったら漬けを買って教室に現れました。そして、その漬け物を切り分けて学生に配り、みんなで食べながら西鶴の話をしたものです。大学はすっかり変貌し、もうそんな先生が生まれる土壌はないように思います。作者としては、0先生を懐かしんでできた句です。ちなみに、講義を了えた先生にくっついて、私は毎週のように、寄席や新内や浄瑠璃を聞きに行きました。先生はいつもタダ券をもって都内をうろついていたのでした。
 

大江月子   2011/10/19-09:39  No.[7408]
 
    ああ、納得です!西鶴にこだわりすぎる私でした
西鶴の大家、芭蕉の大家、蕪村の大家に気がつかず
俳句を鑑賞するときに忘れられない一句になりました
いいお話をひき出せたこともありがたいことでした
 

山房の海紅   2011/10/23-10:20  No.[7409]
 
    西鶴の巨匠でべつたら市好きで

 こんな風にすれば誤解を避けることができたか。こう直しましょう。
 

大江月子   2011/10/23-11:43  No.[7410]
 
    お心遣いありがとうございます。でも字面としては大家のほうが俳句的かとも思いますが…
それにしても西鶴の大家さんを探している自分がおかしくて、これもありだったかなと今もちょっとほのぼのしています。
 

むらさき   2011/10/23-19:39  No.[7411]
 
    西鶴のような「 風俗詩的表現 」で、 西鶴がお好きだったという恩師を偲ばれるとは、 ”なんとも、粋なお計らい! ”ー です。

それにしても、たしかに、そこはかとなく儚さを 感じる季節になりましたね。


 ゆく秋に紙の薄さの白い月    むらさき
 

eiko yachimoto   2011/10/25-15:35  No.[7412]
 
    俳文にしてはと思いました:

題:大家

西鶴の大家でべったら市好きで  

教場では漬け物を切り分け、講義終われば我ら引きつれ寄席や浄瑠璃をまわりしものなり。古き日の良き師ただなつかし。
 

大江月子   2011/10/25-16:34  No.[7413]
 
    へーこういうのが俳文っていうのですか。題をつけて俳句と文を書くのですね。お騒がせしております。始めに私がタイカと読んだことにして皆さまお続け下さっても…
 

大江月子   2011/10/25-17:03  No.[7414]
 
    あっそうですね。タイカと読んでいたら、先生のお話は引き出せなかったかもしれませんし、言葉っておもしろい。
 



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