■201110_01 海紅 2011/10/03-10:29 No.[7400] |
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烏瓜ひとつを引けばぞろぞろと | |||
むらさき
2011/10/09-14:52 No.[7401]
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コメントさせていただきます。 心の闇をあぶり出す・あぶり出されるような、シュールな作品ですね! ときどき見かける”風景”をきりとって、日常の中の非日常を描きだし、強烈な言葉(「青鮫」とか)、奇抜な表現ではまったくないのに、あおざめてしまいそうな・・(笑)。 烏瓜は、ウリ科の蔓性の多年草。巻きひげで他にからみつく、繁殖力のつよい植物。 夏の夜 繊細な白い花を咲かせるという。秋になると、縞柄のみどりの実をつけ、次第に 橙色へ赤い色へと変化し、真冬には真っ赤になるとか。赤い実は 鳥たちを魅了するらしいが、美味しい餌であるか否かは さだかではない。 赤く色づきはじめた実に惹かれ ひとつ摘もうとすると、からまる”蔓”が、たくさんの実をひきつれ「ぞろぞろと」際限もなく現れてくる。その驚き・おぞましさ・不気味さの表現でしょうか??? 「ひとつを引けば」という美しい表現のあとの「ぞろぞろと」には、とても違和感を感じます。その違和感が引き金になり想像がふくらんでゆく。作者が意図したわけではないかも知れないけれど、”うまい仕掛け”・演出です(失礼な言い方で、ゴメンナサイ)。 私が連想したのは − 映画「千と千尋の神隠し」の、おぞましい八百万の神々が ぞろぞろと 湯屋に入っていく場面 ー でした。 さわやかな晴れた空、烏瓜の素朴な風情、”のどかな秋の日の、しあわせなひととき”が、赤い実に魅され「ひとつ」を引いたばかりに、おどろおどろしい世界をみてしまったようで、胸がざわめき 不安がひろがってゆく。一瞬にして 心の風景が変わってしまう。”日常のなかにひそむ非日常”。 ヒッチコックの映画にも、こんな瞬間があったような・・。そんな情景を想像しました。 ( 個人が抱えるこのおどろおどろしい世界は、創造性の宝庫。どう向きあっていくか? − なのだろうと 思うのですが。) 決して 意表をつく表現ではないのに、”烏瓜の特徴を詠みこむことによって 超現実的な世界がたちあらわれてくる”。 友人に、植物を精細に写実して、女性ならではの 感性あふれる”シュールな絵”を描きつづけているひとがいて、「なるほど、この句も そんな感じかな〜」と、「あるがまま」について また 思いを馳せています。 ありがとうございました。 天涯花いただく茎のみどりかな むらさき | |||
山房の海紅 2011/10/12-22:22 No.[7402] | |||
surと言われて嬉し。 | |||