■201010_02 海紅 2010/10/15-14:39 No.[6996] |
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目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり | |||
さ
2010/10/18-07:34 No.[6997]
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わたくし只今何となく谷村新司さんの「昴」を口ずさんでいます。青年が稲架にもたれているのは絵にも歌にもなりますね。深刻の夢でなく何を考えているかは果てしなく永遠に解りません。 しかしこのような景色は実によいですね。 旅に出て車窓からほんの一瞬でもあることでしょう。 ごめんなさい勝手の想像の独り言を。 | |||
eiko yachimoto 2010/10/18-16:50 No.[6998] | |||
稲架ははせと読むのですね.生活体験のなかで使っていない 単語は覚えたはずでも不安になってしまいます。 今久女の群作俳句を訳しているのですが、稲城ということば が辞書に出ていないので困りました。いなぎと読むにちがいないので、稲木のこと、はせのことでしょう。ここまでが第一段階、 それを英語にするのは第二段階です。難儀しております。 月高し遠の稲城はうす霧らひ 久女 久女も先生のようにひなたぼっこをすればよかったのに。 農業から離れると新藁もなかなか手にはいりませんね。 | |||
eiko yachimoto 2010/10/19-08:57 No.[6999] | |||
今朝起きたら、稲架は*はせ*でなく*はさ*と思い出しました。 大変お騒がせしました。。。><! | |||
山房の海紅 2010/10/19-10:54 No.[7000] | |||
いつもご感想を書いて下さり、ありがとうございます。 アットホームエッセイ「懐かしくも美しい、日本の俳句」の十月号に、稲架のことを少し書きました。参考になればよいのですが。 | |||
eiko yachimoto 2010/10/20-09:54 No.[7001] | |||
稲懸けて里しづかなり後の月 読ませていただきました。ありがとうございました。 | |||
天野 さら 2010/10/20-14:04 No.[7002] | |||
この俳句で懐かしいい田園風景を思いだしました。稲架と稲村ぼっちは日本の秋の代表的ともいうべき風景でよく絵にも書かれていました。昭和の後半頃まで秋の田圃ごとに稲架が見られました。折悪しく台風などで稲架が倒れてしまうと田にたまった水につかってしまい農家の人は急いで稲を全部下ろし、亦三脚の足場を建て直し一輪ごとたくさんの稲を掛けなおしていました。 最近ではコンバインなどの機械化が進み稲刈りと脱穀が同時に行われ、人手が省かれ効率が良くなり、農家の人は楽になってきました。稲架は全国的に見ればまだ残っている地方もあるかもしれませんが千葉県ではだいぶ機械化が進み稲架はすっかり姿を消してしまいました。稲架は手元の歳時記には「はざ」とあります。他には「はさ」「はで」「はつき」ともあります。千葉県や茨城では「おだ」といい、私は子どもの頃「おだがけ」と呼んでいました。京都付近では「稲城」(いなぎ)という古い言葉が残っているそうです。 この句では稲架にもたれるとありますが 稲架の足場の竹の三脚にもたれるなら可能かもしれませんが掛けられた稲にもたれることは出来ないでしょう。掛けられた稲束の藁が日差しに当り少しずつ乾いていくとなんともいえない、いい香りがして心地よいのです。目を閉じて作者はその香りを嗅いでいるような気がします。まるで美味しいお料理を味わうかのように・・・そして自然と人が一体となっていくようなさわやかさを感じさせます。稲架のそばに立った人しか味わえ無い贅沢です。 | |||
小出富子 2010/10/20-23:24 No.[7003] | |||
子どもの頃疎開先で学校帰りに稲架で遊んだ事が思い出されます。追いかけっこでぐるぐる回ったり足を投げ出してはしゃぎながらおしゃべりしたり、そして暖かかった稲の香り、今年五月一人当時を思いながらこの地を訪れ、秋に再びと思いましたが稲架の有る頃には間に合いませんでした。作者は稲架のぬくもりは「母の割烹着の匂い」とおっしゃってます、母に甘えた記憶のない私にはとても羨ましく思っています。 | |||
eiko yachimoto 2010/10/21-17:37 No.[7004] | |||
さらさん、こんにちは。里山的生活のなかに根着いたことばは 強いですね。自然と一体化する贅沢が遠のく一方、これこそ俳句の 危機だとおもいます! 小出さん、思い出をありがとうございました。 なにかほろりとしました。 映画の小津監督が19才のとき 三重県のとある山の小学校の代理教員をしていたそうです。今年の夏何もしらずに松坂の奥にあるその地を訪れ、小津映画の美しいシーンの原点にふれるおもいがしました。この句も小出さんの 疎開時代の思い出も(わたしのなかで)小津映画のシーンのように静謐です。 | |||
大江月子 2010/10/21-18:35 No.[7005] | |||
雨模様の日本列島ですが昨夜は十三夜、明晩は十五夜、月が見られれば美しいのですが…。 稲懸けて里しづかなり後の月 蓼太 筆取りてむかへば山の笑ひたり 蓼太 を座右の一句の中に入れている私といたしましては、蓼太登場がうれしく月も出てくるので大切に憶えておきたい一句です。 ところで先々回の「鳩の会」兼題「諸葛菜」で先生が新鮮と評された eiko yachimoto の句に 蝶の舌ふれるふれない諸葛菜 瑛子 があります。蓼太の句も瑛子の句も季語が二つ入って許されて自然でいい句だと感じます。 句作の基本は季語一つと約束されていても季重なりと言われないような句が作れたらそれは豊かなものになるように思うのですが。 | |||
山房の海紅 2010/10/23-15:48 No.[7006] | |||
季節のことばがいくつあるかということよりも、全体で何を言っているかという事の方が詩歌としては大切です。古典を読んでいると、そんなふうに思います。近代は、季重なりは焦点をぼかしてしまうとして、避けようとしているのでしょう。 菊花の候、お健やかに。 | |||
ちちろ 2010/10/24-10:23 No.[7007] | |||
●目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 ●群れ翔ぶあきつ口ずさむ唄 ちちろ 御無沙汰しています。久しぶりの投稿です。 この句は皆さんのおっしゃるように田舎の風景を思い出しますね。 | |||
山房の海紅 2010/10/26-07:12 No.[7008] | |||
ホントニヒサシブリデスネ。 ところで脇は発句への打ち添えゆえ、@あきつ、か A口ずさむ唄 のどちらか一素材にしぼるのがよいと思いますね。 | |||
ちちろ 2010/10/26-09:22 No.[7009] | |||
先生、お元気ですか。小生は最近、地元の町会関係の仕事が多忙で、無沙汰ばかりで申し訳ありません。いつもこの句抄をのぞいてはいるのですが・・・。 連句の脇についてのご指導ありがとうございます。 拙い作ですが、直してみました。 ●目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 ●無辺の空に群れ翔ぶあきつ ちちろ | |||
研究室の海紅 2010/10/26-14:54 No.[7010] | |||
目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 無辺の空に群れ翔ぶあきつ ちちろ 屋上に猫の来ている良夜にて 海紅 | |||
さ 2010/10/27-13:49 No.[7011] | |||
目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 無辺の空に群れ翔ぶあきつ ちちろ 屋上に猫の来ている良夜にて 海紅 嬌音のトランペットぞ月曇り さ | |||
研究室の海紅 2010/10/28-13:00 No.[7012] | |||
目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 無辺の空に群れ翔ぶあきつ ちちろ 屋上に猫の来ている良夜にて 海紅 トランペットのあでやかな音 さ 良夜が月なので直してみました。短句の場所で、雑の句になります。五句目、六句目は秋以外の句がよいですね。むろん雑でもかまいません。 | |||
さ 2010/10/28-16:27 No.[7013] | |||
このページはなんと雰囲気の良いところでしょう。 ありがとう御座います。 かしこ | |||
ちちろ 2010/10/29-07:44 No.[7014] | |||
●目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 ●無辺の空に群れ翔ぶあきつ ちちろ ●屋上に猫の来ている良夜にて 海紅 ●トランペットのあでやかな音 さ ●制服の見えかくれする夏木立 ちちろ | |||
山房の海紅 2010/10/29-18:04 No.[7015] | |||
五句めの夏木立の句はウマイ。実によく前句を受けている。 目を閉ぢて日の射す稲架にもたれをり 海紅 無辺の空に群れ翔ぶあきつ ちちろ 屋上に猫の来てゐる良夜にて 海紅 トランペットのあでやかな音 さ 制服の見えかくれする夏木立 ちちろ 汗の額に風薫りつつ 海紅 | |||
ちちろ 2010/10/31-18:40 No.[7016] | |||
夏木立の句をお褒めいただきとても嬉しいです。 | |||
山房の海紅 2010/10/31-18:57 No.[7017] | |||
曲がりなりにも表六句が出来てよかった。 柿の実がなんとも美しい季節です。みなさま、どうぞますますお健やかに…。 | |||