■200910_02 海紅 2009/10/16-14:01 No.[6798] |
|||
秋冷のゆるめば鮎の落ちくると | |||
千年
2009/10/17-21:34 No.[6811]
| |||
秋と鮎とは、私個人の感覚からは全く結びつかないんです。 「ゆるめば」が詩語か・・・・ | |||
ちちろ 2009/10/18-18:19 No.[6815] | |||
秋冷も落ち鮎も秋の季語。先生は敢えて季重なりの句を提示して我々読者がどうコメントまたは鑑賞するか愉しんでいるのではないでしょうか。 | |||
谷地元瑛子 2009/10/27-08:48 No.[6835] | |||
釣りと縁遠い素人考えでは秋冷えが鮎たちを 急かせて産卵場に向かわせるのかとおもいがちです。 この御句は逆転の発想?それとも寒冷厳しい地では 秋の冷えも厳しく、緩めば、ものが動くのかも。。。 akibieとよむのか、shuureiとよむのか興味があります。 | |||
研究室の海紅 2009/10/28-13:24 No.[6836] | |||
今は昔、東洋大に紅花先生を囲む春雪会をつくった。新潟大には同門の茂野六花先生を囲む医学部句会があって、毎年泊まりがけで合同句会をした。この句は、ある年の合同句会で那珂川の上流の簗場を吟行した折りの入選句だ。秋冷(しゆうれい)は「秋気」という時候の言葉で、「ひややか」「ひゆる」「下冷(したびえ)」「朝冷(あさびえ)」などと同義である。しかし、秋になれば毎日「冷ややか」なわけでなく、暖かな日もそうでない日もある。簗場では落鮎(産卵のため下流に下る鮎)を見るのが目的であったが、暗くなるまで待っても見ることができなかった。簗守の立ち話によると「今日のように寒くては鮎は下ってこない。この寒さがゆるまなくてはだめなのだ」という。その簗守のことばがそのまま詩であると感じた。そのまま句になった。季重なりは古来いくらもある。規則より詩情だと考えている。 千年、ちちろ、瑛子さんのコメントによって思うところを述べる機会を得たことに感謝する。なろうことなら、句作の参考にしてほしい。 | |||
谷地元瑛子 2009/10/29-01:47 No.[6837] | |||
先生、ご教示ありがとうございます。 紫陽花に秋冷いたる信濃かな 久女 ある自筆短冊で秋冷えと読めるものがあり、秋冷(しゅうれい)の はずといつも思っていました。 話し言葉がそのままとのこと、簗守の方の声が聞こえてきます。 | |||
ポプラ 2009/11/01-22:32 No.[6838] | |||
よそ見をしていて海紅句抄をただ今拝見しました。 「ゆるむ」と言うと、たいてい、しまりのない物足りない感じを受けますが、この句は穏やかな解放を感じます。 料亭ではこの季節落ち鮎をメニューに入れたりします。いささか自慢になりますが、私は鮎の骨を抜くのが上手いですよ。 | |||