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 ■200807_01
 海紅   2008/07/02-16:15  No.[5694]
    風鈴や眼ひらきて魚並ぶ

ちちろ   2008/07/03-08:02  No.[5719]
 
    眼を開いて店先に並んでいる魚は新鮮な魚だろうと想像ができます。涼しげな風鈴がそれを物語っています。威勢のいいおやじさんが大きな声をあげて客を呼び寄せているそばで涼やかな風鈴がチリンチリンと鳴っているなんて中々味のある面白い取り合わせだと感じます。
ところで私の住んでいる江戸川区は職人の街でありますが、江戸風鈴のつくられる下町としても有名です。風鈴というと軒下から吊るす風鈴を思い出す方が多いでしょうが、近頃では風鈴を床に上向きに置くものが流行っています。上向きのガラスや陶器の中にパチンコ玉のようなものに羽を挿したものがあり、風で羽がクルクル回ると音が出る仕掛けになっています。どこかの美術大学の若い学生のアイデアで生れたもので、ガラスの色合いなども涼しげな上に斬新な形が受けているようです。
 

美智子   2008/07/07-10:14  No.[5787]
 
    魚屋の店先に並ぶのは、「金目鯛」でしょうか。?
 風鈴の揺れる短冊を眺めながら、命のカウント・ダウンを、大きく黒い目が見つめています。
 店先に立ちどまり、短冊を切ろうとしている人間がいます。
 時間が一瞬、止まります。 そんな句です。
 

天野さら   2008/07/14-22:09  No.[5788]
 
   
この句で夏の風物詩である風鈴が効果的に使われています。魚はただ目を開いて並んでいると解釈するだけでは何の情緒もありませんが、私は魚が風鈴の音を聞いていると取ります。魚はすでに生きてはいませんが目を閉じていた魚が風鈴の音に目をさまして聞いているような、また、風鈴が魚の鮮度をたもっているような錯覚に陥ります。魚屋の客をもてなす心遣いを風鈴に感じ、買い手も其の心を感じて和むことでしょう。心と心がかよいあいます。こうしたさりげない心遣いはスーパーでは味わえませんね。この句は説明も何もありませんが情景から連想を引き出して、しみじみとした心に浸らせてくれます。
 



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