■200805_01 海紅 2008/05/01-14:36 No.[5302] |
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花上げてよりの戸惑ひ罌粟ゆるる | |||
ちちろ
2008/05/02-07:02 No.[5304]
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今、二日酔いのままパソコンを開いてこの句を見た瞬間、思わずウフッと笑ってしまいました。前回の句に続いてここでも「より」の入った句を持ってきて、またこの「罌粟」の字を読めるか?ってな感じですかね。しんしあさんが「先生って子どもっぽくて、かわいい」って言ってましたがわかるような気がします。それとも前回のわれわれの談義に怒っておられて、じゃーこの「より」はなんなんだって感じですかね。 ここでの罌粟の花は現実には見ることがないので私は雛罌粟の花すなわちポピーと見ました。近くの公園でも色とりどりのポピーが真っ盛りで風に揺れてとても綺麗です。 この句の解釈も難しいのですが、桜の花もあっけなく散ってしまい、あまりのはかなさに気が抜けたような気持ちでいたが、いつの間にか罌粟の花が風に揺れる初夏の季節のなってしまったな〜、という感じですかね。 | |||
ちちろ 2008/05/02-16:06 No.[5306] | |||
今朝、「花上げて」の解釈を「花が終えて」という意味に解釈しましたが、よくよく見てみると「上げる」という他動詞には「終える」以外にも色々な意味があり、解釈が間違っているのではないかと思います。例えば、誰かに花を(差し)上げてから心が揺れて迷いが生まれ、その心の迷いのように罌粟の花も揺れている、とも解釈できるのではないかと思い始めました。またまたどなたか明解な解釈と鑑賞をよろしくお願いいたします。 | |||
ちちろ 2008/05/02-17:56 No.[5307] | |||
「花あげて」の俳句と短歌をいくつか調べてみました。 「とどまれる陽に花あげて芦枯るる」(中村汀女)、「花あげて葱の十哲ならびけり」(鈴しげを)、「君子欄は花あげるときおし立てつ避雷針のごとき雌しべ一本」(不明)です。どれもわたしには「花が終えて」と取れるのですが勘違いでしょうか。 | |||
天野さら 2008/05/02-21:44 No.[5308] | |||
またまた「より」の入った句、よほどお好きな語なのでしょう。もうこれより「より」には触れません。解釈は自由と考え独断で感じたことを書きます。あっているかどうかは別問題です。この花は蕾のときは下を向いてうなだれていますが花を咲かせるときはまっすぐになりますので「花上げて」の語が生きてくると思います。花を咲かせてしまった後の「戸惑ひ」「罌粟ゆるる」はなぜでしょうか。こう考えます。芥子は一日花であるために咲いた後はもう散るより他はなく、絶体絶命の境地にあります。咲かせるために一年がんばってきてようやく目標達成したばかり、人様にも眺めていただきたい。もう少しゆっくりといい気分を味わいたいと思っているかもしれない。そして急いで散るのはいや、いやと首を左右に振って駄々をこねている様子が読まれているのではないでしょうか。どんな世界ででも活躍している人は栄光の座を手放すのはつらいものでなかなか引退はしませんがいつかはその道を断念するときが来ます。一日花は本当に気の毒に思います。リュウゼツランは30年に一度全精力を使い切り高く茎を伸ばして一生に一度花を咲かせますが其の後かれてしまいます。なんとも切ない花です。この句はとても深い意味を含んでいていろいとなことを考えさせられました。人間も植物のようにのようにいい花を咲かせようとみながんばっているのではないでしょうか。これから何かと多忙につきしばらくお休みいたします。あしからずおゆるしを。 | |||
ちちろ 2008/05/03-06:01 No.[5309] | |||
さらさんのコメントを読んで、自分が大きな勘違いしていたことに気づきました。「花あげて」の花はあくまで罌粟の花であって、桜の花ではなかったんですね。さらさんのおっしゃるように「花あげて」は花の勢いが増してというような意味だったんだとわかりました。そして罌粟の花は一日花だなんて知りませんでした。それによってこの句の意味がよく理解できました。ありがとうございました。 | |||
しんしあ 2008/05/04-20:21 No.[5310] | |||
試験を終えて一句 菖蒲湯に 硫化水素を 流したい | |||
山房の海紅 2008/05/04-22:24 No.[5311] | |||
しんしあ君へ 残念ながら、句になっていないナ。詳細は今度会うときに…。 | |||
三木喜美 2008/05/05-18:02 No.[5312] | |||
天野さらさんのコメントに感動しました。花上げての意味が今ひとつ解らずでしたが、確かに芥子の花は一日花でその命の尊さはおっしゃる通りです。今年の2月に千葉の芥子を撮りに行き「花冷えに首をすくめる乙女たち」の風情でした。命短い芥子の花が愛しくなりました。 | |||